あしなが育英会 アフリカ遺児・教育支援「1日1ドルの世界」

2013-12-26

ウガンダ短期派遣研修レポート Vol.1

 あしなが育英会は12月1日~9日、あしながウガンダレインボーハウスへの学生の短期研修派遣を行いました。派遣された学生は今年度のあしながPウォーク10において、全国各地のブロックリーダーを務めた学生と、潮来のつどいに参加した大学1年生から選抜された学生、計16名です。近年、Pウォーク10では、あしながウガンダの進めるエイズ遺児教育支援活動を応援しています。今回、全国の学生リーダーがエイズ遺児の実態を調査し、1日1ドル以下の生活を体験する中で、より理解を深め、それを各地で発信していくことが目的です。テラコヤ教室に通うエイズ遺児家庭でのホームステイやエイズ発祥の地の一つと言われるラカイ県訪問など様々なプログラムを通して学生たちが得た経験を数回に分けて紹介します。



印象に残った2つの出来事から浮かび上がる格差

 私が今回の研修に参加した目的は「ウガンダについてのあやふやな部分を明確にする」ことでした。実際ウガンダに行ってみると、あやふやだった部分が明確になるだけでなく、日本で調べていただけでは気づけなかったであろうことも深く考えることができました。
 その上で印象に残ったことが二つあります。まず一つ目は、ナンサナにおけるホームステイです。私はあしながウガンダのテラコヤに通うバビリエ・ヒルダさん(小4)の家に三泊のホームステイをしました。バビリエさんの家は母と子ども3人の4人家族、それに加えて何人かの親戚で暮らしていましたが、三段ベッドとソファーがあるだけのとても狭い部屋で窮屈に暮らしていました。さらに私が訪れた時には停電していて、僅かな懐中電灯の明かりのみで生活していました。そして子どもたちは水を使うために、大学生の私でも運ぶのが大変なポリタンクで水汲みをしていました。もちろん水浴びや食器洗いに使える量は少なく、そのまま飲み水として使えるようなきれいな水ではありません。ナンサナでの暮らしは、想像以上に僕たちの暮らしよりも不便なものでした。しかし、ナンサナの人はそんな生活の中にも幸せを見つけているようで、子どもたちには笑顔があふれ、町に活気があふれているように感じました。


 印象に残ったことの二つ目は、ラカイ県の訪問です。ラカイはエイズ発祥の地と言われています。ここでは日帰りで何軒かの家庭を訪問したのですが、訪問する先々で見る光景があまりにも衝撃的で、自分は質問することすらできずに、ただただ茫然と話を聞くことしかできませんでした。エイズで親を亡くし、子どもだけで暮らしている家。エイズで夫を亡くし、自身もエイズに感染しているお母さん。ラカイには、自分たちが文章でしか知りえなかったような環境で暮らす人がすぐ目の前にいました。ナンサナとは対照的に、私はラカイで現地の人たちがどんなことに幸せを見出して生活しているのか、短い訪問の間には読み取ることができませんでした。ラカイの人たちにとって何が幸せで、何が本当に必要なのかということは、簡単に理解できるものではないのかもしれません。
 私は研修を通して、先に挙げたウガンダ国内の2つの異なる生活を見て、「ウガンダ国内における格差」を実感しました。それまで自分は、無意識に大きな括りでウガンダと日本の生活を比べようとしていました。しかし、ここまで挙げた例のように、ウガンダ国内にも確かに格差は存在し、ひょっとするとそれは、日本とウガンダ間の格差よりも重要なのではないのかとも感じました。同時に、同じウガンダという国に住んでいながらも、全く異なる水準の生活を送る人がいることに困惑しました。またその一方で、海外NGOなどの外部からの支援だけではこの格差を短期的にしか解決できず、国内の格差を完全に解消するためには、その国の人たち自身が変わる必要があるのではないかと感じました。そして、まず自分がすべきこと、できることは、現地の人の幸せは何で、本当に必要なものは何なのかをじっくり考えることだと感じました。その上でも現地の人たちの可能性を広げる教育支援は必要な支援だと思いました。

文・写真:大学1年 K.O