玉井義臣 教育こそ百年の計 遺児と共に43年

2014-05-02

U17女子サッカーW杯優勝の高倉監督と

高倉麻子監督と


「玉井会長、お久しぶりです。優勝しました!」
 先月、高倉麻子監督は、中米コスタリカで行われたU17女子W杯で、日本を初優勝に導いた。日本チームは失点全試合で1点という圧倒的な強さで勝ち上がり、大会6試合すべてで2点差以上をつけた。
 高倉監督は、東日本大震災からちょうど1年後の2012年3月、あしなが育英会主催で、津波遺児らを含むU17女子サッカー東北地区代表の選手らをブラジルに派遣し、現地のユース代表らと津波遺児のためのチャリティー試合の指揮を執ってくれた。2年ぶりの再会だった。監督は、当時も凛として、芯が太く、まっすぐな人だなと思ったが、今回、世界一になって、さらに大きくなったような気がした。
 現在は「リトルなでしこ」と呼ばれる若い女子日本代表を卒いるが、将来の「なでしこ監督」ともっぱらの噂だ。楽しみだ。
 2時間ほど、選手の指導法、選抜法、日本と世界のプレースタイルの違いなどを聞かせてもらったが、指導の軸がしっかりし、説明が非常にわかりやすいので、選手たちもスーッと理解するのだろう。監督は、「今の優勝メンバーが2020年東京五輪世代とよく言われるが、こればかりは全くわかりません。勝負ですから、私は、その時、その時で一番いい選手を使う主義です。2020年に今の優勝メンバーがどれだけ残っているか、全くわかりません。やっぱり、努力をせず、大きな結果だけを求める選手は、決して伸びない。1回は成功してもそれは続かない。やっぱり、うまくなりたい、成長したいと思って、がむしゃらに練習しないと強くもなれない」。
 監督は、選手、指導者歴30年近く、女子サッカーの草分け的な存在で、どんな逆境の中ででもサッカー一筋で続けてこられた。やっぱりひとつのことを愚直にまっすぐ、懸命に継続していくことが大きな力になっていくことを私の50年の遺児支援運動を振り返りながら思った。
 高倉監督には、夏までに、本会学生寮「あしなが心塾」で、日本や世界の遺児学生に講演していただくことも承諾いただいた。
 心塾生諸君、お楽しみに!