高校最後の獅子太鼓を聞いてください アフリカ奨学生からのメッセージ プロミスさん
プロミスさん(仙台育英高校3年・ウガンダ共和国)
本会の奨学金でアフリカ東部のウガンダから仙台育英学園高校に留学したプロミスさん。すべて日本語で行われる授業だけでなく、獅子太鼓部員として、日本の伝統芸能の和太鼓にも全力で取り組んできました。コロナで講演が中止となった代わりに、収録された演奏は、インターネットで公開中です。留学の感想や獅子太鼓への想いをオンライン取材しました。
私は2006年に父を亡くしました。母は私を含めて6人の兄弟姉妹を手芸作品を作り売ることで育ててくれました。私が住んでいたナンサナにあしながウガンダレインボーハウスがあり、私も同じような環境の子供たちと合うのが楽しみで、週末のケアプログラムに通うようになりました。そこで、高校留学プログラムという制度を知りました。一人で日本に留学するのはすごくすごく怖かったですが、勇気を出して挑戦し、小論文や面接を経て、合格できました。
高校生活を送っている仙台市は、七夕などの伝統行事がありとてもきれいな街です。大好きです。冬の寒さももう慣れて気になりません。
高校入学後まもなく、先輩方の演奏する和太鼓のリズムに魅了されて、獅子太鼓部に入りました。当時は日本語もうまくしゃべれませんでしたが、部の先輩たちが、とてもやさしく指導してくれました。私が途中で辞めずに続けられたのは、先輩たちのおかげです。太鼓の練習も、ともかく先輩たちを見てまねることで習得していきました。ウガンダでは素手でたたく太鼓は聞きなれていましたが、和太鼓はばちでたたきます。毎週4日の部活だけでなく、私は夜、寮の部屋に戻ってからも、周りにうるさくないように、クッションをたたいて練習しました。
今回仙台育英高校のユーチューブにある演奏動画は、最高のできを撮るために、8月の炎天下のなかで3回も撮影し直しました。笛の音も入ってとても素敵ですよ。
あしながさんには、心の底から、本当に感謝しています。あしながさんのおかげでこのような(日本留学という)大きな機会をもらいました。高校の政治経済の授業で経済学に関心を持ちました。来春卒業後は、日本の大学で経済学を勉強するために、全力で挑戦しています。これからも応援してください!
【ウガンダ共和国について】
「アフリカの真珠」といわれる緑と水の豊かな国、ウガンダ。世界最長のナイル川は、ウガンダの面するヴィクトリア湖から始まり地中海に向かって流れています。一滴の水から小川になり、大河になり海へ注がれるように、アフリカ100年構想が支援した学生たちが、いずれサブサハラアフリカから世界を潤す大河になれるよう、これからも応援よろしくお願いします。
(写真はナイル川の始まりの町、ジンジャ)
アフリカ出身遺児奨学生の中には、本会の支援で留学するまで生まれ育った地域から出たことがなく、今日一日をどう生きるかというような厳しい暮らしをしていた学生も多くいます。そんな彼らが今、日本の安全な教育環境で集中して勉強し、多くの機会に挑戦できるのは、皆様のご支援のおかげです。どうぞこれからもアフリカ遺児たちのがんばりを応援してください。
アフリカ事業について
◆あしながアフリカ遺児高等教育支援100年構想