宮城県知事へ東日本大震災遺児作文集『お空から、ちゃんと見ててね。』を贈呈しました
6月15日、あしなが育英会の「心のケアの拠点」である東北レインボーハウス(仙台・石巻・陸前高田の3つのレインボーハウスを合わせた総称)から宮城県の村井嘉浩知事に、今年の2月に本会が出版した『お空から、ちゃんと見ててね。』(朝日新聞出版)を贈呈しました。東日本大震災で親をなくした子どもたちが震災から間もない時期に綴った作文のほか、現在18~24歳に成長した彼らへのインタビューや震災からの10年間を振り返る手記、昨年の秋に子どもたちから寄せられた「大切な人にあてたお手紙」などを収録しています。
村井知事に作文集を手渡したのは、今年3月に本会が開催した記者発表「東日本大震災10年 感謝と報告の会 津波遺児が語る『今』」に登壇し、自身の経験を語った津波遺児の萩原彩葉さん(18)。小学2年生のときに父親を東日本大震災で亡くし、その後レインボーハウスで「グリーフサポート(心のケア)」のためのプログラムに参加しました。作文集には、萩原さんの書いた作文や手記(以下一部抜粋)も掲載しています。
大切な人を亡くしてできた穴は、一生埋まることはありません。でもだからこそ得るものがあります。父の死がなければ出会うことのなかった人や過ごすことのなかった時間があります。(『お空から、ちゃんと見ててね。』163pgより)
萩原さんは贈呈の際に、「事故や病気で親を亡くした子どもにも、この本を通して、こういう場所があって自分の気持ちを聞いてくれる人がたくさんいるということを知ってもらえたらいいなと思って書いていました。」と述べました。
村井知事は萩原さんに、「いろいろなことがありながらも頑張って歩んでいらっしゃったようですね。大学生になられてまた様々な経験をしていくことかと思いますが、ぜひ頑張ってください。」と話しました。
贈呈の様子は、こちらのリンクからぜひご覧ください。
作文集『お空から、ちゃんと見ててね。』は全国の書店、またはインターネット書店でお求めいただけます。
以下のインターネット書店でも、購入が可能です: