【詳細レポート】兵庫で街頭募金を実施しました
5月から12月まで、全国47都道府県を繋いで寄付を募る「あしなが学生募金 全国募金リレー」。7月9日(土)には京都府と兵庫県で街頭募金が行われました。本記事では兵庫県での募金の様子を報告します。
緊張の面持ちの募金前夜
2年9ヶ月ぶりの本格的な街頭募金を前日に控えた7月8日(金)。神戸市東灘区にある神戸虹の心塾レインボーハウス(本会が運営する大学奨学生寮・小中学生遺児の心のケア施設)には募金の準備のために集まった学生たちの姿がありました。
キャリーバッグに募金箱やたすき、リーフレットなどの募金資材を詰める学生たちの表情には緊張の色が見えました。ほとんどの学生は本格的な街頭募金が初めてという世代。右も左も分からない状態ながらも、右も左も分からない状態ながらも、警察への道路使用許可申請や募金資材の準備、ボランティアの募集、支援を呼びかけるための遺児の現状に関しての勉強など、懸命に準備を進めてきました。
準備を終えての帰り際、学生たちは「自分たちがしてきたことを信じて、明日はそれぞれの駅で頑張ろう」と拳を高くあげ、互いを鼓舞しあいました。
三宮の街に響いた第一声
そして迎えた募金当日の朝。県内最大の駅である三ノ宮駅の前には学生募金事務局神戸ブロックのブロックマネージャーをつとめる、大学2年生のかんなさんの第一声が響き渡りました。
私は10歳の時に父を癌で亡くしました。父の病気が発覚したのは私が2歳の時です。すでにその時はステージ4、と長くは生られないことがわかっていました。8年間の闘病生活の末、息を引き取りました。
そんな私にとって、あしながはずっと心の、そして経済的な面でも拠り所でした。あしながを拠り所にしているのは私だけではありません。50年続けてきたこの遺児支援のサイクルを途絶えることなく、遺児の進学の支援を続けていくには、皆様のご支援が必要です。
奨学金がなければ私は進学できなかったかもしれません。それほど遺児にとって“奨学金”というのは重要なものなのです。奨学金がなければ、自分の人生の選択肢を狭めざるをえない状況に、常に、晒されているのが遺児です。学習意欲があっても金銭面の問題で、進学が出来ない遺児学生が1人でも減ることが私達、あしなが学生募金事務局の願いです。
そのためには、皆様のご協力が必要不可欠です。知っていただくだけでも構いません。耳を傾けてくださるだけでも構いません。配布しているビラを受け取っていただくだけでも構いません。どうか、遺児の進学を支えるため、皆様の温かいご支援とご協力のほどよろしくお願いします。
小学生の頃からあしながのサポートをうけてきたかんなさん。後輩たちにも支援を届けたいという想いは人一倍強いものがあります。その力強い呼びかけに多くの方が足をとめ、募金箱にご寄付をいれてくださいました。
実はかんなさんは事前に地元紙の神戸新聞から取材を受けており、その記事が7月7日の朝刊社会面に掲載されていました。記事を読んで駆けつけてくれた方も多くおり、かんなさんは多くの人に自分の伝えたい想いが届いたと感じていたようです。
明石では学生の呼びかけに拍手が
明石駅前での募金の拠点責任者を務めたのは、大学2年生のあいりさんです。学生募金事務局の兵庫西ブロックマネージャーとして準備に精を出してきたあいりさん。街頭で訴える「呼びかけ」も一生懸命考えてきました。
皆さんは遺児という言葉を知っていますか? 私は高校の奨学金担当の先生からあしなが奨学金の存在を教えてもらうまで知りませんでした。私を含め、遺児と呼ばれる子どもたちが夢を諦めず、将来に希望を持てるようになるにはあしながさんの支援が必要です。今私がこうしてこの場に立っていられるのも、支援してくださっているあしながさんのおかげです。
家庭への負担をかけたくないという理由で進学を諦めてしまう遺児がたくさんいます。子どもたちの可能性を信じ、見守り、支えてくれるあしながさんになってくれませんか?
あいりさんが呼びかけを終えると、街頭の方が拍手を送り、次々に寄付をしてくださいました。「街頭の方から頂いた声で胸が暖かくなり、本当に頑張ってよかったと思いました」とあいりさんは一日の活動を振り返りました。
多くのメディアが報道
兵庫での募金は、下記の報道機関に報じられました。リンク先でWeb記事をご覧いただけます。
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- 7月6日 ラジオ関西
- 7月7日 神戸新聞(社会面)
- 7月7日 神戸新聞(姫路版)
- 7月7日 読売新聞
- 7月7日 朝日新聞
- 7月9日 毎日新聞
- 7月9日 産経新聞
- 7月9日 NHK
- 7月9日 サンテレビ
- 7月11日 朝日新聞
県内各拠点の報告
この日の兵庫県内の募金では、1,929,850円のご寄付を頂戴しました。ご支援いただいた皆様に深く感謝申し上げます。
兵庫での街頭募金は終了しましたが、ご寄付は引き続き募っています。クレジットカード、銀行振込、口座引落などでご寄付が可能です。現在兵庫県内では531人の遺児が奨学金を必要としています。ご寄付で遺児の進学を支えてください。よろしくお願いします。
あなたの支援を必要としている子どもたちがいます。
あしなが育英会では、病気や災害、自死などで親を亡くした子どもや、障がいなどで親が働けない子どもを支えています。
これまであしながさんのご支援のお陰で11万人の遺児が進学の夢を実現しました。
遺児たちをそっと支援する「あしながさん」として、子どもたちを応援してくれませんか?