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不況、リストラ、倒産、失業・・・。大企業、中堅企業は増収増益と伝えられていますが、
遺児家庭の生活はますます追いつめられています。
親を亡くした悲しみ、つらさ、孤独…。
高校生の就職難。
7年連続、自死(自殺)者3万人以上で、激増する自死遺児。
「遺児たちのいま」を知ってください。
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| 遺児の母4人に1人が収入ゼロ。平均年収131万円 |
今年度あしなが育英会の奨学金を借りて高校に進学した、遺児の母親729人の平均勤労年収131万円。調査史上初めて一般家庭の3割を割り込む。
92年に163万人あった高卒求人数が02年には15万人に激減し、遺児も大学まで進学しなければ、遺児家庭の貧困の連鎖を断ち切れなくなっています。しかし、遺児家庭の生活はますます苦しくなる一方で、遺児の進学は大ピンチです。 あしなが育英会は、高校奨学金を予約出願してきた中学3年生の願書をもとに、98年から毎年、遺児家庭の母親の平均勤労年収(控除前)を調べています(父子家庭、重度障害者家庭を除く)。98年には200万7、425円で一般家庭の43.2%だった勤労年収が年々減少し、03年には131万2、338円と一般家庭の29.6%にまで落ち込んでいます。
一般家庭でもリストラ、賃金カットなどで、03年の勤労年収は443万9、000円で、98年と比べて5%の減収ですが、遺児家庭の母親のそれは98年と比べて35%も減っています。社会的弱者ほどますます貧困になるという日本社会の二極化現象が、遺児家庭にはっきりと現れています。
一般家庭の3割以下の生活はもはやぎりぎりの絶対的貧困です。母親の収入だけでは教育費が捻出できず、奨学金希望者が00年度1、760人、01年度1、964人、02年度2,100人、03年度2,205人、04年度2,364人と増え続けています。そして最近になるほど、願書の家庭事情欄に書かれている内容が悲鳴にも似た切迫した声になっています(遺児の母の声参照)。
あしなが育英会は、遺児の高校進学を死守する覚悟です。ご支援ください。 |
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遺児の心の傷
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子どもにとって親との死別はこの上ない喪失体験となります。経済的基盤のみならず精神的文化的な支えを失ってしまうことに相当します。特に災害や自殺のような突然死は大きなショックを与えます。昨日まで当然だったことがそうではないと知らされ、大切な人の存在が「もろいものだ」ということなどを突きつけるからです。
がんなどの病気を患った親の長期の闘病生活を共にしている子どもは、迫り来る死に怯えた経験をしているかもしれません。あるいは逆に子どもに心配をさせまいとする周囲の大人たちの配慮から何も知らされず、結果的に突然のように親の死を告げられた体験をもつ遺児もいます。
7年連続で、自死(自殺)者が3万人を超える今日、自死遺児の心の傷は深刻です。自死の場合は突然の死というショックと共に、本当の原因がわからないために生じる親に対する疑心暗鬼や「自分のせいで死んだ」「自分はなにもしてやれなかった」という自責感、「自分は捨てられたんだ、愛されてなかったんだ」という恨みや失望感などにさいなまれます。さらに、世間の目に対する怯えが追い討ちをかけます。家族や親戚から「親が自殺したとは決して言うな」と口止めされる一方で、「周囲に知れたらどうしよう」という不安のなかで、ついに誰にも心を打ち明けることもなく孤独に陥っていくのです。
理解していただきたいのは、死別による悲しみは病気ではなく自然な反応だということです。そして、悲しみや親が死んだ以後の様々な変化に対応するには大きなエネルギーを使うということです。普通にしている子どもたちは、実は「これまでと同じように生活すること」に力を注いでいます。そんな子どもたちを、大人は「もう大丈夫なんだ」と自分の視点から見てしまうことが多く、そこにずれが生じます。「がんばって」という励ましを「これ以上何をがんばればいいのか」と子どもは思います。大事なことは子どもの主体性を奪わないことです。「どんなふうに思っているのか」「何かできることはないか」と寄り添って聴くことです。
あしなが育英会ではこの姿勢を大事にしながら、年齢別のケアの手法を取りいれ、神戸の「レインボーハウス」と、06年2月に竣工する東京の「あしながレインボーハウス」で小中学生の遺児のケアを行ない、高校奨学生のつどい(毎夏全国9会場、3泊4日)、大学奨学生のつどい(山中湖、5泊6日)では「心のケアとあしながさんへの感謝、自助自立へのすすめ」を繰り返しプログラムを工夫して続けております。
また、生活難や心の傷によって内向的消極的になりがちな遺児たちが夢や希望を持って将来に向かって力強く歩んでいけるようにとの願いを込めて、05年度から3か年計画で、奨学生のつどいにインドネシア、スリランカなどの津波遺児をはじめ、アフガニスタンやイラクの戦争遺児、ニューヨークのテロ遺児、ウガンダのエイズ遺児など世界15か国の遺児90人を招待し、日本の遺児1,000人との癒し合いのつどいコラボレーション、元気を与え合うサマーキャンプを推進しています。
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遺児の母の声から
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●現在、私は病気療養中で通院し、完治に向かっているので就職活動中ですが、まだ決まっておらず先の見込みもありません。生活費の一部を援助してくれていた祖父も昨年病死し、生活の維持は遺族年金のみです。その遺族年金も子ども1人が18歳になったので、本年度から減額されます。教育費はもちろん生活自体ひどく困窮しています。(高2・中3の母親=43歳・北海道)
●仕事の契約件数が減る一方で、収入も減り、別の仕事をと思ってもなかなかありません。子どもには、父親が亡くなってから、いろいろと我慢させてきました。高校だけはちゃんと行かせてやりたいです。(中3の母親=44歳・東北)
●今年6月から新しい会社でパートをしていますが、毎月決まった金額ではなく、特に夏場は仕事量が少ないので、子どもの高校入学が不安です。しかたなく、長男には全日制の高校を退学してもらい、昼働いて夜間の高校に通ってもらうことにしましたが、下の娘は、どうしても全日制の高校に行かせたいと思っています。(17歳・中3の母親=43歳・関東甲信越)
●生命保険と障害年金でなんとか父親(身体障害1級)の入院費をまかなっていますが、生命保険金には限りがあり、私ひとりの収入で子ども2人、人並みの生活をするのにやっとで、貯金もできません。私自身持病があり、将来が不安です。(中3・小4の母親=44歳・首都圏)
●私のパート収入だけでは生活が安定せず、不景気のため、時給も下がり、仕事先の会社もこの先何年営業するかわからない状況です。1日8時間働いて、家に帰れば疲れて何もできず寝込んでしまうこともあり、これ以上の時間を働くことはできません。(高2・中3の母親=45歳・東海北陸)
●夫の長引く失業で貯金も底をつき、生命保険もかけることができず、家のローンにもいきづまっていたときに、夫が突然亡くなりました。かろうじて住宅ローンの返済完了と遺族基礎年金のみ受給できることとなりましたが、娘の教育資金まではなかなか用意できません。人並みの教育だけは受けさせてやりたいので、ぜひ奨学金をお願いします。(大4・中3の母親=49歳・関西)
●夫が亡くなり、女4人暮らしになり、長女は就職しましたがまだ見習いなので収入はあっても余裕はありません。私は自宅で美容師をしていますが、実家の両親の面倒を見ながらですので、仕事ができないことが多く、収入はそれほどありません。まだ小5の子どももいまして、食べていくだけで精一杯です。遺族年金もいただいていますが、それはやむを得ず借りた銀行のカードローンの返済にまわるので残りません。(中3・小5の母親=48歳・中国四国)
●毎月11万円の収入はありますが、義理の母親に家賃、光熱費など毎月4万円支払いをして、残りで3人の子どもたちをやしなっています。食費、生活費、学費と出費が多く、どうしても奨学金が必要です。(中3・小6・4歳の母親=42歳・九州)
●祖父が建てた家があるので雨露はしのげます。家庭菜園もあるので、ぜいたくを言わなければお腹は満たされますが、肉や魚が畑でとれないのが残念です。野菜を作っているのは祖父母。二人の身体がいつまで動くか心配です。毎晩、安定剤を飲んで強制的に睡眠をとり、かろうじて仕事に行ける母。ぎりぎりのところにいる祖父、祖母、母の口からは「これ以上無理を言うな」という言葉がよく出ます。でも私は勉強したいんです。(祖父72歳・祖母73歳・母親40歳・本人=中3・沖縄)
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