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津波遺児の心のケアのための施設『東北レインボーハウス』~建設の状況についての報告~ (2013年12月10日)

2013年12月10日 [ニュース/コラム]

 2011年3月に発生した東日本大震災から1000日が経ちました。本会は震災直後から、国内外から多くのご支援を賜り、遺児たちに返済不要の特別一時金給付および心のケア活動を行ってまいりました。特別一時金については2,081人の津波遺児に1人当たり282万1964円を届けることができました。

 また、心のケア活動の拠点となる「東北レインボーハウス」につきましても、仙台、石巻、陸前高田での建設が進んでおります。ご支援いただいたみなさまに心より感謝申し上げます。

 この度、3か所のレインボーハウスが棟上げとなりましたのを機に、進捗状況をご報告させていただきます。

 各地とも基礎部分の工事を終え、11 月から鉄骨の組み上げ、屋根や外壁などの工事へと移りました。どの現場も職人の不足などで工程管理が難航していますが、3か所とも来春の完成を目指しています。岩手、宮城、福島など沿岸部の被災地では、レインボーハウス以外にも様々な復旧・復興工事が同時に進んでいます。大型ダンプが狭い道をひっきりなしに駆け回っている地域が少なくありません。どこの工事現場も職人の人数確保に苦労しており、工事の遅れが慢性化しています。技術者の確保ができないために着工にすら至らない工事も多いのが現状です。

 そのような中でも、それぞれのレインボーハウスの施工業者と設計事務所は「震災で親を失いつらい思いをしている子どもたちのために」と、最大限の努力を重ねて工事を進めています。

 2013 年10 月31 日現在、募金額は45 億2299 万2485 円(4 万2782 件)となり、4 か所の東北レインボーハウスの建設費及び5年分の運営費として目標としていた41 億5 千万円を達成することができました。ご支援いただいた皆様に心より感謝申しあげます。
 なお、目標金額を超えたご寄付については、6年目以降の東北レインボーハウス運営費に充てさせていただきます。

 各レインボーハウスの建設状況の詳細は以下の通りです。

1.仙台レインボーハウス

 2013 年6 月30 日に地鎮祭を行い、7 月から工事を開始しました。専門学校が所有していた4 階建て建物の改修と、その隣接地に広い遊戯室のある建物を新築中です。既存建物は9 月までに内装解体を終えて、設備機器の工事などを始めました。新築部は、基礎工事を終えて10 月下旬から鉄骨を組み上げました。以後、屋根や外壁、設備や内装などの工事を進めて、2014 年3 月初旬の竣工を目指しています。



2.石巻レインボーハウス

 2013 年6 月に着工いたしました。小売店舗だった2 階建ての建物の改修と同時に、同じ敷地内に遊戯室などの建物を新築します。既存部は配管や設備、内装の工事を進めています。新築部は基礎部分の工事を進めており、11 月初旬から鉄骨の組み上げを始めました。2014 年3 月初旬の竣工を予定しています。



3.陸前高田レインボーハウス

 2013 年4 月に工事を開始しました。津波による被害を受けていない高台で、地上2 階建ての建物の新築工事を進めています。基礎部分の工事をほぼ終えて10 月中旬から鉄骨の組み上げが始まりました。現在は当初の予定から2 か月遅れで工事が進んでいます。工事に必要な専門技術を持つ職人の人数不足が、3 か所の工事現場の中では最も深刻ですが、2014 年3 月初旬の竣工を目指して懸命に工事を進めています。



各地の心のケア活動

 石巻と陸前高田のレインボーハウス建設準備室では、夏休みや週末に開館し、交流プログラムなどを行っています。仙台では日帰りのプログラムを毎月2回開催、岩手県山田町でも7月と9月にワンデイプログラムを実施しました。また、随時、遺児家庭を訪問して保護者から生の声を聞いています。


 9月28 日からの1泊2日で、宮城県栗原市花山において「小中学生キャンプのつどい」を行い、野外炊飯や自然の中で交流を深めるゲーム、キャンプファイアーなどを行いました。震災から2年半が過ぎた今、専門家は「子どもたちの日常的な暮らしと希望をどのように取り戻すかが課題だ」と指摘しています。家族や自宅などの喪失による孤立、悲しみや怒りやいらだちを表現できないつらさ、被災後からがんばってきた疲れなど、子どもや家族の抱える問題は困難で複雑です。
 レインボーハウス活動では、トレーニングを受けたボランティアのファシリテーターが子どもの心に寄り添って、胸の内に抱えた思いに耳を傾け、受けとめることを大切にしています。
 現在、東北での活動には10 人の職員が力を合わせて、震災遺児やその保護者を支えるべく、活動を続けております。引き続きご理解ご協力をお願いいたします。

震災遺児作文集の発刊

 あしなが育英会では東日本大震災により親を失った子どもたちによる作文集「お父さんの顔」と「3 月10日まではいい日だったね」の2集を発行しました。いずれも無償で配布しています。



あしなが東北レインボーハウス建設募金 収支報告

収入(2013年10月31日現在)


現在建設中の各レインボーハウス建設費概算



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