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津波遺児特別一時金の給付額を増額150万円 ~ASHINAGAのスピード感と機動性を海外でも高く評価~

2011年10月14日 [プレスリリース]

東北レインボーハウス 建設へ、31世帯の津波遺児保護者への聞き取り調査も速報

 東日本大地震・津波で保護者が死亡・行方不明の0歳児から大学院生までを対象とした返済不要の「特別一時金」の給付額を5月に引き続いて再度、大幅に増額することになり、10月14日、あしなが育英会東京本部で記者発表しました。
 中学生以下50万円、高校生・浪人生80万円、大学・専門学校・大学院生100万円の給付額を、就学区分に関わらず150万円に増額する。この特別一時金制度は、震災2日後の3月13日に決定し、そのスピード感と機動性が国内外で高く評価されています。
 そのことで、世界の耳目がASHINAGAに寄せられ、海外の寄付が爆発的に伸び、有名な国際会議(夏季ダボス会議や日米有識者会議など)からあしなが育英会への招へいが矢継ぎ早に増えています。外国からみても「他団体の動きと対照的に早い行動」に賞賛が寄せられています。



 5月に給付額の増額をしましたが、その後も多くの方から多額のご寄付が寄せられ、10月11日現在で5万4184件、33億9043万円に達しました。従来は、就学区分によって金額の差を設けていましたが、幼少時や小中学生はこれから長期間に亘って学費・生活費が必要であることを考慮して、金額を一律にしました。また、事情があって就学や就労していない18歳以下(震災時)の遺児にも給付することにしました。なお、この金額は対象者を2千人として募金額を割ったものをベースにしました。10月17日送金分から増額を実施し、これまでに送金した1814人には差額分を10月末日までに送金予定。

 また、津波遺児の心のケアセンター「東北レインボーハウス(仮称)」構想についても進捗状況を含めて発表しました。阪神・淡路大震災後に建設した「神戸レインボーハウス」での震災遺児への心のケア、そして40年にわたる遺児支援事業の経験を活かして、今回の震災・津波で親を失った子どもたちをサポートします。保護者の皆さんはもちろん、地元の人たちと一緒に地域社会の中で暖かく育てていくための拠点として、仙台の本部と被災沿岸部4か所(岩手県山田町または大槌町、同県陸前高田市、宮城県石巻市、福島県内)のサテライトを建設する計画を立て、土地探しを始めています。
 これまでのあしなが育英会の経験から、①子どもたちの人間的な成長の中で、悲しみや逆境を乗り越えていくことの大切さ、②保護者同士が助け合い、支え合うネットワークの重要性、③ファシリテーター養成講座を含め、遺児や遺児家庭を支え、子どもたちを教育していく地域社会(コミュニティー)がもつ“教育力”の再構築を促進できるように地元の人たちと連携して進めていくことが欠かせないこと等を学びました。
 本部となる仙台のレインボーハウスには、雪が積もる冬でもおもいっきり体を動かせる「体育館」、本部と4か所のサテライトだけではカバーしきれない地域の親子が泊まれる「宿泊施設」、そして、神戸のレインボーハウスにもある「火山の部屋」などを造る計画です。来年の春から、東北レインボーハウスの職員として地元の人たちの採用を開始予定。また、津波遺児への心のケア活動が一定の役割を果たしたところで、10年以内を目途に土地、建物を含めて地元に引き継いでいただく予定です。津波遺児のケア活動を通じて、保護者の方々、学校の先生方、地元の皆さんと一緒に、未来を担う子どもたちを〝あしながさん〟の暖かい無償の愛で育み、あしなが育英会の経験を活かして被災地の復興に少しでも役立ちたいと考えています。

 同時に、副田義也・筑波大学名誉教授(社会学)は、9月から10月にかけて、岩手県陸前高田地区、宮城県石巻地区、仙台地区を中心に実施した津波遺児31世帯の聞き取り調査の速報を発表しました。主な質問項目は、①自身の津波体験、②家族が亡くなられた・行方不明の体験、③3月11日以降の生活、④家族の生活史、⑤いま最も困っていること、⑥自治体や政府への要望、⑦あしなが育英会への要望。
 本会の活動に関しては、「給付金の早さ、ありがたかった」、「ワンデイプログラムや宿泊のつどいなどに参加して、他の遺児家庭の親との対話、交流がよかった」と活動を高く評価する声が多くありました。さらに「東北レインボーハウスを早くつくってほしい」という期待の声も多くありました。来年以降、震災1年目、2年目、5年目、10年目に約1千ケースを対象とした調査を実施する計画も発表しました。


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一時金申請者


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一時金増額グラフ


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東北レインボーハウス構想


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津波遺児調査速報


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