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国内遺児の現状

高校授業料無償化でも45%が「教育費不足」


2010年8月に行った遺児母子家庭アンケート調査によると、就労中の母親は82.0%でしたが、そのうち60.6%が不安定な非正規雇用でした。失業中は11.3%、無職が6.8%で、無職の割合が上昇しています。また、「病気・病気がち」の母親は36.0%で、依然として4割近くを占めています。

長引く生活苦から、高校授業料無償化になっても44.7%もが「教育費の不足」を訴えており、「負担が増えた」も公立高校生世帯で15.4%、私立高校生世帯で9.6%でした。

「教育費不足によって学習意欲や進学への意気込みが減退した」26.2%と約3割にのぼり、母親は「洋服や靴など他の家庭の子のように用意してあげられない」(61.3%)、「おこづかいやお年玉をあげられない」(57.4%)、「経済的に大変なので子どもにアルバイトさせた」(37.4%)と、自分の無力さを責め、「子どもに申し訳ない」(自由記述)と日々悩み苦しんでいます。

高校卒業後の進路希望は、「就職」26.8%で全国平均の1.7倍。「大学・短大進学」は46.5%で、全国の進学率の54.3%と希望段階ですでに7.8ポイント下回っています。高卒で就職を希望する理由の46.9%が「経済的な事情で進学を断念」と答えている一方、大学などへの進学希望者の89.2%が奨学金を希望しているなど、遺児の進学は非常に深刻な状況にあります。

>>奨学金について

遺児の心の痛み


子どもにとって親との死別は、この上ない喪失体験となります。経済的基盤のみならず精神的・文化的な支えを失ってしまいます。特に災害や自殺のような突然死は大きなショックを与えます。昨日まで当然だったことがそうではないと知らされ、大切な人の存在が「もろいものだ」ということなどを突きつけるからです。

がんなどの病気を患った親の長期の闘病生活を共にしている子どもは、迫り来る死におびえた経験をしているかもしれません。あるいは逆に子どもに心配をさせまいとする周囲の大人たちの配慮から何も知らされず、結果的に突然のように親の死を告げられた体験をもつ遺児もいます。

98年以降連続で、自殺者が3万人を超える今日、自死遺児の心の傷は深刻です。自死の場合は突然の死というショックと共に、本当の原因がわからないために生じる親に対する疑心暗鬼や「自分のせいで死んだ」「自分はなにもしてやれなかった」という自責感、「自分は捨てられたんだ、愛されてなかったんだ」 という恨みや失望感などにさいなまれます。さらに、世間の目に対する怯えが追い討ちをかけます。家族や親戚から「親が自殺したとは決して言うな」と口止め される一方で、「周囲に知れたらどうしよう」という不安のなかで、ついに誰にも心を打ち明けることもなく孤独に陥っていくのです。

>>遺児の心のケア


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