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国内遺児の現状

高校授業料無償化でも67%が「教育費不足」


2013年11月に実施した高校奨学生の保護者へのアンケート調査から、経済的にも精神的にも追い詰められている遺児家庭の実態が明らかになりました。

家計支援や弟や妹のために「進路変更」33%「進学断念」19%

3分の2の世帯が「教育費不足」で、就学中の子どもが2人以上の家庭では 7 割を超えます。不足する教育費を賄うために「教育費以外の削減」48%、「預貯金の取り崩し」41%に次いで多いのが、「子どものアルバイト」。4分の1にものぼり、首都圏35%、関東33%と3分の1にも達します。高校卒業後の進路希望は、「大学・短大進学」39%で、「就職」希望は27%。全国の大学・短大進学率は55%(文部科学省調査)ですが、あしなが高校奨学生の「大学・短大進学」希望にも関わらず16ポイントも低い状況です。就職希望者の就職理由は、進学したいが「経済的にできない」40%、「家計を助けなければならない」13%で合わせると53%で、2年前の前回調査より13ポイントも急増しました。教育費不足で「学習塾に通わせられず」42%、家計支援や弟や妹のために「進路変更」33%、「進学断念」19%にものぼります。

「非正規雇用」6割 「仕事のかけもち」15%

「失業中」の保護者は、10%で全国の失業率の2.6倍にも達します。「非正規雇用」は6割、「正規雇用」は3割のみです。仕事をしている保護者の15%が「仕事をかけもち」せざるを得ません。月給の平均額は、手取りで13万8千円でワーキングプアの状態です。
また、7割の保護者が、遺族年金や児童扶養手当の「高校卒業までではなく支給期間の延長」を要望しています。

子どもが「不登校など」3割に 親の心の状態も深刻

親子ともに心の問題も深刻です。親の死や障害以降に「不登校や登校をいやがった」子どもが29%、「暗い表情が増えた」28%、「カウンセリングや精神科など通院」24%、「怒りっぽくなった」23%、「無気力になった」20%、「いじめを受けた」12%など、精神的な面でも追い詰められています。保護者も同様です。「気分が沈み、気が晴れない」42%、「いつも駆り立てられて不安」41%、「神経過敏」25%、「何をするにも骨折りだ」19%、「自分は価値のない人間だ」17%、「絶望的だ」16%、「そわそわして落ち着かない」15%、「自殺や心中を考えた」10%。抑うつ的な心の状況である保護者がとくに増えています。

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遺児の心の痛み


子どもにとって親との死別は、この上ない喪失体験となります。経済的基盤のみならず精神的・文化的な支えを失ってしまいます。特に災害や自殺のような突然死は大きなショックを与えます。昨日まで当然だったことがそうではないと知らされ、大切な人の存在が「もろいものだ」ということなどを突きつけるからです。

がんなどの病気を患った親の長期の闘病生活を共にしている子どもは、迫り来る死におびえた経験をしているかもしれません。あるいは逆に子どもに心配をさせまいとする周囲の大人たちの配慮から何も知らされず、結果的に突然のように親の死を告げられた体験をもつ遺児もいます。

98年以降連続で、自殺者が3万人を超える今日、自死遺児の心の傷は深刻です。自死の場合は突然の死というショックと共に、本当の原因がわからないために生じる親に対する疑心暗鬼や「自分のせいで死んだ」「自分はなにもしてやれなかった」という自責感、「自分は捨てられたんだ、愛されてなかったんだ」 という恨みや失望感などにさいなまれます。さらに、世間の目に対する怯えが追い討ちをかけます。家族や親戚から「親が自殺したとは決して言うな」と口止め される一方で、「周囲に知れたらどうしよう」という不安のなかで、ついに誰にも心を打ち明けることもなく孤独に陥っていくのです。

>>遺児の心のケア


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