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京都にアフリカ遺児の塾

2018.03.16

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京都市長、京大総長が協力表明


第3回賢人達人総会後の記者会見でアフリカ遺児育成への熱い思いを語った
(右から)門川京都市長、玉井本会会長、山極京都大総長、シュヴァイツァー賢人達人総会議長
(3月2日、京都市で)

第3回賢人達人総会後の記者会見でアフリカ遺児育成への熱い思いを語った
(右から)門川京都市長、玉井本会会長、山極京都大総長、シュヴァイツァー賢人達人総会議長
(3月2日、京都市で)



あしなが育英会は3月2日、アフリカの遺児の大学入学前1年間の予備的教育施設「志塾(こころざしじゅく)」(仮称)を京都市内に開設する計画を発表した。本会の長期プロジェクト「アフリカ遺児高等教育支援100年構想(以下、100年構想)」の一環。京都市で開かれていた100年構想の応援団「賢人達人会」の第三回総会終了後に、玉井義臣本会会長と「賢人達人」でもある門川大作京都市長、山極壽一京都大学総長、シュヴァイツァー賢人達人会議長の4者が記者会見を行った。

会見で門川京都市長は「京都は1000年を超える都の地位を150年前に失い、人口も激減しました。都市存亡の危機の時、京都の先人たちは、まず小学校を作りました。子どもさえしっかり育てれば、未来は明るいと。その後、日本で最初の芸術大学をつくり、工業高校をつくり、京都大学を誘致しました。だから、(今の)京都があるのです。京都は大学の街であり、学びの街でもあります。京都に(アフリカ遺児教育の)拠点をつくろうという、その英断に敬意を表し、私どもも多くの方々としっかり連携して、お役に立ちたいと思います」と力強く協力を表明した。

続いて、山極京都大学総長も「京都大学はアフリカ研究を始めてから60周年を迎えました。1958年に今西錦司先生がアフリカにゴリラの研究に出かけたのが最初です。私はそのあとを受け継ぎゴリラの研究をして参りました。40年ばかり、アフリカに通い続けています。京都大学にはアフリカ地域研究科があり、たくさんのアフリカの学生を受け入れてきました。また、アフリカの文化や自然を学びに、たくさんの若き学生、研究者がアフリカに行っています。日本で最大規模のアフリカ研究を展開していると自負しています。玉井会長から、アフリカの遺児たちに京都で学んでもらい、日本とアフリカの架け橋となるような教育をしたいということをお聞きして、ぜひ、京都大学も協力させていただきたいと思っています。京都市民や大学の関係者にとっても、大きな国際交流の場になると考えています。大変に期待しています」と、アフリカへの格別の思いを熱く語った。

二人からの協力表明を受けて、シュヴァイツァー議長は「京都という歴史があり、多くの教育機関が整った街に、一流の講師陣をそろえて、アフリカの遺児を教育していくこととしました。アフリカと京都の交流も深めてまいります。京都市長、京大総長のご支援を非常に光栄に思います」と謝意を述べ、玉井会長は「日本の将来のためにもアフリカは非常に大事な大陸です。一生懸命やっていきます」と決意を語った。
具体的な建設地や建設スケジュールなどについては、早急に決定する。
会見の内容は京都新聞、NHK、関西テレビでも報道された。

アフリカ遺児高等教育支援100年構想とは、世界最貧国群と言われているサブサハラ(サハラ砂漠以南49か国)の各国から、毎年1人ずつ優秀な遺児を世界の大学に留学させ、母国に貢献するリーダーに育成するプロジェクト。2000年以降、あしなが育英会の奨学金で進学した阪神大震災の遺児たちが「今度は私たちが世界で最も苦しんでいる子どもたちを支えよう」と始めたウガンダ(アフリカ中部)でのエイズ遺児支援運動が結実し、理事会の承認を受けた。

これまでに109人のアフリカの遺児を米国プリンストン大学、慶応大学などに入学させている。しかし、勉学への熱意はあるものの、欧米のエリート大学生に比べると基礎的な学力と教養が不足しているため、苦労するケースがみられる。また、将来は帰国して母国の発展に貢献することが期待されているが、具体的な道筋が描けず、悩んでいる遺児も多い。京都市に開設する教育施設では、こうした課題に対応するプログラムを実施する。