遺児の保護者調査プロジェクト
〜声なき訴えを社会に届けるために〜
あしなが育英会は、コロナ禍における奨学生家庭の窮状を明らかにするために、高校奨学生の保護者3,994人を対象としたアンケート調査と同保護者111人を対象としたオンライン聞き取り調査を実施しました。
アンケート調査
調査概要
コロナ禍前との変化を把握するために2018年の調査票を元に25の質問に集約
※今回使用した調査票はPDFでダウンロードできます。
対象:あしなが育英会高校奨学生の保護者3,994人
方法:調査票を郵送し、①web、②紙面、のいずれかで回答。
期間:2021年10月20日~同年11月3日の15日間
回答数:2,647人(66.3%)
内訳:①web1,765人、②紙面回答882件
主な発見
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27.6%が収入0
18年と比較して9月の収入がない(=0円)と回答した層が27.6%と大きく増えた。就業していた層が失業もしくは就業できなくなったことが、大きな原因として考えられる。
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19.5%が転職・離職
長引くコロナによって、離職・転職を経験した保護者は19.5%であり、そのうち45.5%は、「勤務先の業績悪化や雇い止めのため」と回答。勤め先の状況が、保護者の就労に直接影響している。さらに、その27%は現在も失業中である。
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2人に1人が子どもの貧困
一般では7人に1人(13.5%)が子どもの貧困に当てはまると言われているが、本調査での9月収入からの推計では、2人に1人(48.5%)が子どもの貧困にあてはまる状況であるとわかった。
保護者の声
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あなたやご家族のお仕事や経済状況について、悩みや困りごとなどあれば、具体的にお書きください。(問21)
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あなたやご家族の健康状態やコロナ禍で生活するうえでのご苦労などがあれば、具体的にお書きください。(問22)
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コロナ禍の中、様々な方面から「もう、がんばれない」という声が上がっています。あなたにとって「もう、がんばれない」と思うことがあれば、具体的にお書きください。(問23)
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政府に訴えたいこと、要望、社会に向けて伝えたいことなどがあれば、ご自由にお書きください。(問25)
聞き取り調査
調査概要
保護者の本音や心の内を聞かせてもらうためオンラインインタビューを大学奨学生が実施
対象:あしなが育英会高校奨学生の保護者111人
方法:オンライン(zoom)で保護者一人に対して複数の大学奨学生がインタビューし各自がレポートにまとめた
インタビュアー:あしなが育英会大学奨学生715人
期間:2021年11月1日〜同年11月21日の21日間
100の声を聞いて
大学生が聞き取った保護者の声をレポートから抜粋。 太字の「言葉」をクリックいただくと引用したレポートの一部を読むことができます。
「」(カギ括弧)の太字はインタビューの際に実際に保護者の方々が発言された内容です。