
ジルベルト・ジル
Gilberto Gil歌手・作曲家
バイーア連邦大学在学中から音楽活動を開始し、卒業後は一般企業に勤務しながら楽曲提供などを続けていたが、後に退職して音楽活動に専念する。
1967年、デビュー・アルバム『Louvação』を発表、その後、盟友のカエターノ・ヴェローゾらとトロピカリアとして知られる芸術運動を先導していくことになる。1968年にヴェローゾらと発表したした『Tropicalia ou Panis et Circenses(邦題:トロピカリア)』はトロピカリアの名盤である。当時の軍事政権はトロピカリアを危険とし、その中心人物であった、カエターノ・ヴェローゾ、ジルベルト・ジルを逮捕した3ヶ月間、刑務所で過ごした後、ジルベルト・ジルはロンドンへ亡命し、2年間を過ごした。
1972年にブラジルに戻った後も精力的に楽曲を発表、その傍ら、1988年から1992年にかけて、サルヴァドールの市議会議員を務める。
90年代に入るとトロピカリアが再評価され、1993年にカエターノ・ヴェローゾはコラボレーション・アルバム『Tropicália 2』を発表、1998年にはライヴ・アルバム『Quanta Gente Veio Ver: Ao Vivo』は、グラミー賞の最優秀ワールド・ミュージック・アルバム部門を受賞。
2002年、ブラジル大統領に選出されたルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァによって、ジルベルトは文化大臣に任命され、2003年に正式に就任。2008年までその任にあたった。