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ディズニー・ジャパンによる映画特別試写会に遺児ら笑顔「私もオハナを大切にしたい」

2025年5月31日(土)、 ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社(以下、ディズニー・ジャパン)のご支援により、あしなが育英会が支援する遺児と家族のための特別“オハナ”映画試写会が開催されました。上映されたのは6月6日(金)に公開されたディズニー映画最新作「実写映画『リロ&スティッチ』」です。

 

ディズニー・ジャパンは、「最も必要とされるときに、安らぎと楽しいひと時をこどもたちへお届けする」を理念にさまざまな社会貢献活動を行っています。その一環として今回の試写会を企画され、本会が支援する遺児とその家族をご招待くださいました。当日は、小学生から大学奨学生までの遺児とその家族、計76名が参加して、特別な時間を過ごしました。

「オハナはいつも家族」

今回の試写会では、『リロ&スティッチ』に登場する主人公のリロと姉のナニが、劇中で何度も口にする「オハナはいつも家族」という印象的なセリフにちなみ、招待された子どもと奨学生には、自分が「オハナ*」だと思う人を1人誘ってもらうよう案内していました。それぞれが連れてきた「オハナ」は、兄弟姉妹や保護者、友達などさまざまです。

 

ディズニー・ジャパンの試写室には、子どもと奨学生、そして彼らの「オハナ」のワクワクした顔が並び、特別試写会が始まりました。

*「オハナ」はハワイ語で、狭義では「家族」を意味します。しかし実際は、血のつながりに限らず、家族のような絆で結ばれた大切な仲間やコミュニティなども含む、広い意味で使われる言葉です。

 

大好きなスティッチのぬいぐるみを持参し、オハナと並んで映画に没頭

© 2025 Disney Enterprises Inc. All Rights Reserved.

リロ&スティッチの世界を満喫

上映が始まると、みな、すぐに映画の世界に引き込まれていきました。

主人公のリロとナニが、スティッチと次第に打ち解けあいながら家族の一員になっていく様子や、周りの人の力を借りて成長していく姿を、夢中になって鑑賞しました。幕が下りても、参加者たちの顔には笑みがあふれており、映画の余韻を楽しんでいるようでした。

上映後、ディズニー・ジャパンの方が司会として登壇し、子どもたちや奨学生たちと、映画の感想を共有する時間を設けました。子どもたちは、「スティッチが自分の家にも来たらきっと楽しい」、「映画の後半に描かれるナニとスティッチの関係が良かった」などと話してくれました。

最後に行われた写真撮影の際には、ディズニー・ジャパンから、子どもと奨学生にスティッチのぬいぐるみがプレゼントされました。思わぬサプライズに参加者はみな大喜びし、受け取ったぬいぐるみを手に、笑顔でカメラの前に並びました。

子どもから大人まで、貴重な体験を満喫した一日となりました。

 

実写映画『リロ&スティッチ』 あらすじ
両親を亡くした少女リロと姉のナニ。ひとりでリロを育てようと奮闘するナニでしたが、若すぎる彼女は失敗ばかり。離れ離れになってしまいそうな姉妹の前に現れたのは、家族の愛を知らない暴れん坊のエイリアン、スティッチ。予測不可能な彼の行動は平和な島に大混乱を巻き起こしますが、その奇跡の出会いはやがて、希望を失いかけた姉妹を変えていきます…。ハワイのカウアイ島を舞台に、 “オハナ<家族>”の大切な絆を描く感動のハートフル・ファンタジーです。(ディズニー公式サイトより引用)

ディズニー公式サイト (新しいページが開きます)

 

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プレゼントされたスティッチのぬいぐるみ(小ぶりのもの)を手に、みな笑顔
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顔出しパネルで記念写真の撮影を楽しむ参加者たち

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大好きなリロとスティッチの絵をディズニー・ジャパンのスタッフに見せる子ども
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大きなスティッチパネルは大人気
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参加者の声

参加者から寄せられた感想の一部をご紹介します。

 

子ども・奨学生

特に印象に残ったのは、リロが言った「オハナは家族。家族は見捨てたりしない」という言葉です。私自身も親を亡くし、家族の形が変わってしまったことで、孤独や不安を感じた時期がありました。しかし、あしながの仲間たちやスタッフの方々に出会い、支え合える関係ができたことで、私は「一人じゃない」と思えるようになりました。映画の中で、リロとスティッチが本当の家族のようになっていく姿に、自分の経験が重なり、胸が熱くなりました。

(高校生)

 

普段あまり家族で映画を見ることがないので、とても良い機会でした。映画に登場するナニは私と近い年齢で妹を育てようと奮闘していて、とても勇敢だなと思いました。私がナニの立場ならきっとできないと思いました。また、映画に登場するリロも、ナニになんとか協力しようと精一杯頑張っていて、お互いがすれ違ってしまうシーンがとても切ないなと感じました。スティッチもそんな2人を見て共に成長していて、感動しました。

(高校生)

 

リロに対するスティッチのような存在を大切にしていきたいです。両親を失ったナニの、必死に生きる姿と支え合う近所の人たちの姿も印象的でした。大切な人が困っている時にすぐに手を差し伸べることができる、そんな存在となって、大切な人が不安な気持ちをなるべく抱かないよう生きようと改めて感じました。

(大学生)

 

保護者

 

映画の後、久しぶりに家族3人でランチを楽しみながら、感想を語り合いました。普段はなかなか家族でのお出かけの機会が少ないので、子どもたちにとっても、そして私にとっても、本当に特別で思い出に残る一日になりました。楽しい時間を一緒に過ごす中で、子どもたちの笑顔を見ることができたことが何より嬉しかったです。

(小学生の保護者)

 

高校奨学生の娘は2歳で父親を亡くし、主人公のリロと状況が重なるところがあり、いつもは心に蓋をして頑張ってきたのですが、(夫の死後)14年経っても、自然に涙が溢れて止まりませんでした。映画を観たのは何年ぶりだったでしょうか。久しぶりに潤いを与えていただき、生かされている気持ちから、自分の意思で生きている実感がしました。

(高校生の保護者)

 

あとがき

実写映画『リロ&スティッチ』の主人公リロは遺児で、映画全体でも「オハナ(家族)」をテーマとしています。本会が支援する子どもたちと共通点があることから、映画の日本公開に先立ち、ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社より特別試写会の企画をご提案いただきました。

今回の企画を通して、子どもたち、奨学生、そして彼らの大切な「オハナ」のみなさんが、特別な体験を楽しんでくれたことをとてもうれしく思います。本企画の何よりの成果は、参加者のみなさんが映画から多くのことを吸収してくれたこと、そして、日ごろ忙しくてなかなか一緒に過ごすことが難しいそれぞれの「オハナ」と、短い時間ながら心温まるひとときを過ごしてもらえたことです。

近年、家庭の経済状況や家庭環境による「体験格差」が広がっています。この格差は目に見えづらく、埋めづらいものです。しかし、子どもたちの心身の成長に大きな影響を与えています。

あしなが育英会は、これからも、一人でも多くの遺児にさまざまな体験の機会を届けていけるよう取り組んでいきます。今回、大変貴重な機会をご提供くださったウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社の皆様に、心より感謝申し上げます。

(取材・執筆:本部事務局職員 辻 稀成)

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