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アフリカの未来を創る力になろうー留学生のつどいを開催

2026年2月20日(金)から24日(火)にかけて、あしなが育英会のアフリカ遺児学生を対象とした「留学生のつどい」(以下、つどい)を、国立オリンピック記念青少年総合センター(東京都渋谷区)で開催しました。


本会のアフリカ遺児支援がめざすのは、アフリカの未来を創るリーダー人材の育成。その実現のためにも「つどい」は重要な役割を担っています。

 

今年のテーマは「行動するウブントゥ」。

「ウブントゥ(Ubuntu)」とは、南部アフリカを中心に広く知られるズールー語の教えで、「私はあなたがいるから私である」という意味の言葉です。人は自分だけで成り立つのではなく、他者との支え合いのなかで人間らしさが育つという価値観を表しています。

つどいの主役であるAAI生たち自身が、このテーマを選びました。「Ashinaga Africa Initiative(AAI)」(あしながアフリカ遺児高等教育支援100年構想)の創始者で、昨年7月に逝去した、前会長・玉井義臣の遺児支援にかけた人生と、玉井が遺した理念に思いを寄せて検討しました。

 

今回の参加者は、日本全国のさまざまな大学で学んでいる33人のAAI生たち。そこに、11人のあしなが大学奨学生が加わり、国や文化を超えて絆を深め合いながら、ともにリーダーシップを育み、自らの志を見つめ直す4泊5日間を過ごしました。

盛りだくさんのプログラムの中から、ハイライトを写真と共にご紹介します。

Day1 -「ウブントゥ」を実践するアフリカのリーダーから生き方を学ぶ|基調講演

ケニア出身の起業家を招いて

 

初日のハイライトは、AAI生の熱望により実現した、アフリカ・リーダーシップ&ダイアログ・インスティチュート(ALADI)の創設者兼CEOであるジュリー・ギチュル博士(※)による基調講演でした。

博士は、学費と生活費のため3つのアルバイトを掛け持ちした学生時代を振り返り、「教育は私を守ってくれる鎧だという信念で勉強を続けました」と話しました。

また、ウブントゥの精神について、「ウブントゥとは単なる言葉ではなく、生きている価値観です。私たちは互いにつながり、互いに影響を与え合いながら生きています。だからこそ、困難な時代にはウブントゥを鎧のように身にまとい、それを守り、実践していかなければなりません。皆さんには勇気を持ってほしいと思います。学び続けてください」と説き、学生たちへエールを送りました。

 

学生からの質問に答える

 

目覚ましいキャリアを築く一方で、5人の子どもの母でもあるギチュル博士は、「仕事も家庭も、やりたいことは諦めなくていい」と言い、学生たちに自信を与えました。質疑応答では、時間いっぱいまで多くの質問が上がり、活発なやり取りが続きました。

※ギチュル博士は、ケニア出身のジャーナリストで社会起業家。放送局での番組制作やニュースを通じて、メディアを介した社会変革に取り組んできました。ALADIを創立し、若者のリーダーシップ育成や教育の重要性を提唱し、対話と実践を通じて次世代の社会変革を後押ししています。ケニア国家勲章「Grand Warrior」受章、フォーブス「アフリカで最も影響力のある若手女性20 人」などにも選出されています。

Day2 -アフリカで奮闘するAAI卒業生から学ぶ|志実現への道を考える

 

オンラインでアフリカとつなぎ、ロールモデルの話を聞く

 

卒業後アフリカに戻り、母国やアフリカの社会課題に取り組むリーダー人材として活躍することが期待されているAAI生たちにとって、最も身近なロールモデルはAAIの卒業生です。そこで現在、起業家、非営利団体代表、母国のJICA事務所職員として、それぞれ日々奮闘しているAAI卒業生3人と会場をオンラインでつなぎ、話を聞きました。

先輩たちは、現在の仕事内容、今の進路を選んだ理由、卒業後のために在学中から準備・意識すべきことなどを丁寧にプレゼン。等身大の体験談は、現役生たちにとって参考になることばかりです。皆、興味津々で真剣に耳を傾けていました。質疑応答の時間には、大学時代を有意義に過ごすためのヒントを求めて、学生たちから多くの質問が上がりました。

Day3 -「あしなが模擬アフリカ連合会議」|リーダーシップを学ぶ

それぞれが国の代表として意見を述べ合う

 

今年の「留学生のつどい」のメインプログラムは「模擬アフリカ連合」で、アフリカの課題解決策をテーマに議論しました。

 

公用語は英語。日本人奨学生も含めた一人ひとりが担当する国の代表となり、担当国のことを調べ、国の代表として何を訴えるかを考え、意見を出し合いました。

AAIの特徴の一つは、学生たちの多様性です。サブサハラ・アフリカ49か国を対象としているプログラムのため、言語も文化も、社会状況も異なるさまざまな出身国から、多様な背景を持った学生が集まっています。「模擬アフリカ連合」は、その特徴が大いに活きた時間となりました。

模擬国連を総括する

 

議長役のAAI生の進行で、最後に全体で政策案がまとめられました。限られた時間の中で協力し合って結論まで導き出す、実践的な体験になりました。

Day4 -感謝の気持ちを、他の誰かのために|恩送り活動の時間

皆で公園のごみ拾い

 

「日頃の感謝の気持ちを行動で示したい」というAAI生の声で昨年から始まった、恩送り活動の時間。学生全員で、オリンピックセンターの敷地と代々木公園(一部エリア)の清掃活動をしました。様子を見た方々から「ありがとう」「頑張ってね」と声をかけていただき、地域の人々と交流する機会にもなりました。

 

はじける笑顔


活動後は、ゲームでリフレッシュ。笑顔がはじけました。 

 

Day5 -5日間の思い出を胸に新しい一歩を

皆からの寄せ書きを手に

 

初日は、特に今年初めて参加した学生たちが緊張した表情を見せていましたが、最終日には打ち解けあって、別れを惜しんでいました。

 

普段、日本という「異国」で「マイノリティ」として過ごしている学生たちにとっての「つどい」は、アフリカ各国から志を持って来日した仲間たちと一堂に会し、自分たちが「マジョリティ」となる貴重な場です。素の自分をさらけ出し、母国の話ができる大切な時間でもあります。

「全国に仲間がいる」と実感できたことに加え、自らのアイデンティティに触れ、自信をつけた様子が見られました。

 

色付き台紙で作ったバインダーの中には、参加者同士で贈り合ったメッセージカードが入っています。多くの学びと楽しい思い出、そして仲間たちとの絆が詰まった5日間。充実した「つどい」の時間を終えた学生たちは、自信と誇りを胸に、それぞれの生活へと帰っていきました。

学生たちの声

AAI生

一番心に残ったのはウブントゥの精神です。「私は周りの人々がいるからこそ存在している」という考え方の大切さを学びました。
(エリトリア出身・大学4年生)

リーダーシップは自分自身から始まるということを学びました。リーダーを目指す前に、まず自分自身を理解し、成長させることが大切だと気づきました。
(チャド出身・大学2年生)

教育は自分を守る力であり、可能性を信じて大きな夢を持つことの大切さを学びました。
(南スーダン出身・大学4年生)

     

    日本人大学奨学生

    参加前は不安もありましたが、すぐに打ち解けることができ、多くの交流を持つことができました。
    (首都圏大学・大学3年生)

    すべてのセッションが学びの多い時間でした。AAI生の主体的な姿勢に触れ、未来を担うリーダーとしての在り方を考える機会になりました。
    (首都圏大学・大学2年生)
    投稿者

    沢田 十和子

    2022年に入局し、アフリカ事業部のアドミニストレーター(管理・庶務業務)を担当。国際色豊かなアフリカ事業部の職員が、円滑に仕事ができるようにサポートしている。アフリカ留学生の志や活躍などの情報発信も行っている。

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