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100年構想卒業生のアネットが、オックスフォード大学の大学院に進学、全額出資の連邦奨学金に選ばれました

※2020年9月当会英語ホームページより転載

 

アネットはウガンダ出身のあしなが100年構想生として、筑波大学で生物科学の学位を取得しました。卒業後、彼女はオックスフォード大学に進学する初めての100年構想の卒業生となり、現在は大学院修士課程で勉強を続けています。さらに、彼女は大学院の学位を取得するための、合格率約1.5%という非常に競争の激しい連邦奨学金の受給者に選ばれました。残念ながら、コロナウイルスによる渡航制限が、彼女の大学院初日がいつになるかに影響を与えていますが、彼女は大学院で始める「ニューノーマル」を楽しみにしています。

(*現在はイギリスに渡航し、2021年秋から同学の博士課程に進学することが決まっています。 )

道のり

アネットがオックスフォードのことを初めて知ったのは、小学校4年生の時でした 。その時、彼女は学年で一番良い成績を収めました 。そのご褒美として、彼女の叔父さんは彼女にオックスフォード辞書を贈りました。彼女は当時のことを思い出します。

 

「それが大学だとは知りませんでした。ただの本だと思っていました。当時、私が聞いたことのある大学はウガンダのマケレレ大学だけでした。」

 

2016年に100年構想の奨学生として日本で勉強を始めた後、あしなが育英会のインターン生や職員から世界中の大学について学ぶ機会があったとアネットは言います。約1年後、大学の研究室での授業中に、オックスフォード大学が開発した160kDの細胞表面糖タンパク質であるf4 / 80抗体について学びました。

 

「人々がこれらを作っていることに驚きました、そしてその抗体は研究のために世界中で使われていました」

 

と彼女は回想します。オックスフォード大学が世界的に高名な大学であるという評判に委縮していたものの、彼女はプログラムの要件を読み通し、自分がうまく収まることに気がつきました。その夏、彼女は応募することにしました。

 

「あしなが育英会の職員から連邦奨学金のことを知り、応募しました。私は支援をしてくれそうな人全員にメッセージを送りましたが、同時に冷静でした。私は志望コースについてすべて調査をして、私の研究が募集要件にぴったりマッチしていることに気づきました。」

すべての人のために

世界で最も有名な大学で100%の奨学金を受けて進学する人生のターニングポイントで、アネットには彼女の長い旅路を振り返るための時間がたくさんありました。

 

「あしなが100年構想は私の人生を変えてくれました。極度の貧困の中で勉強することは、私が今まで経験した中で最もつらいことでした。チャンスがあれば勉強し、修了し、仕事に就いて、家族の世話をすることを常に考えていました。ですが、それは変わりました。私は今、私自身の責任として、家族だけでなく助けを必要とするすべての人のことを考えています。あしなが学生募金では、街頭に何度も立ちました。私は学生募金活動が大好きです。通りすがりの人々があなたのところに来て寄付のお金を出し、『がんばって!』と応援してくださったことは、私の心に響きました。私は、これらの経験から学んだことで、私の母国でも大きく変わることができると感じています。」

 

ポジティブな変化を起こしたい!

100年構想生は、プログラムの一環として、彼らのコミュニティにおける社会問題に取り組むための調査と提案をまとめる卒業プロジェクトを実施します。キャリアトレーニングと質の高いインターンシップの機会を提供するあしながアフリカ遺児高等教育支援100年構想は、アネットのような将来のリーダーのためのインキュベーターとしての役割を担っています。

 

アネットは大学在学中に、ウガンダとルワンダで1つずつ、がん研究を行っている病院での研究インターンシップに参加しました。ウガンダから日本に戻ってきたとき、彼女は、インターンシップをしていた地域にポジティブな変化を起こすプロジェクトを思いつきました。日本の街頭募金から学んだことや、筑波大学のルイ・アーヴィング先生の力強い応援によって、彼女は、研修期間中の滞在先にほど近い学校の改修工事をするための募金活動を実施しました。彼女は63,500円(約635ドル)の寄付を集め、黒板を作り、建物をセメントで固め、机5つ、ボール2つ、トイレや手洗い設備を購入しました。アネットは言います。

 

「私は、留学して出会った親切な友人や教授によって変わり、周囲の人々へ深く共感するようになったと思います。日本に来なかったら、こんな考え方にはならなかったでしょう。地域で成功するのは選ばれたひとりではなく、お互いに助け合う必要があります。地域社会を正しく発展させるためには、みんなで一緒に行動しなければなりません。」

 

共鳴する「恩送り」

将来を見据えて、アネットはいくつか確信していることがあります。彼女はがん治療研究の最前線に立ちたいと考えており、健康、環境、運動、栄養、そしてがんのリスクの軽減について地域社会を教育したいと考えています。彼女は、医療を利用できることは人権であり、予防医学についての教育は生活条件を改善するために重要であると信じています。

 

あしなが育英会の玉井会長、”たまちゃん”の 提唱する、自分の受けた支援を自分のコミュニティの未来に還元する「恩送り」は、アネットの心に共鳴しました。

 

「ここにたどり着くために一生懸命がんばらなかったら、どうやって「恩送り」など考えることができるでしょうか?誰もが質の高い教育を受けられることを願っています。そして、それを手に入れる機会があった人たちに、それは素晴らしい贈り物であることを認識してもらいたいと思います。私は大きく変わりました 。そしてこれからもさらに変わっていくことを楽しみにしています。」

 

あしなが育英会は、アネットがこれから向かってゆく将来も含めて、誇りに思います。

繰り返しになりますが、おめでとうございます。

 

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