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「どれだけ努力しても貧困で進学できない人がいる」デヴィさん(マラウイ)の街頭募金

マラウイ南部・パロンベ県ムクンバ村。電気や水道がないその村にはテレビもなく、ラジオだけが外の世界を知る手段でした。その村から日本にやってきたのが、あしながアフリカ遺児高等教育支援(AAI)奨学生のデヴィさんです。2024年10月に来日し、日本語での大学受験を目指して、日本語学校で猛勉強の日々を送っています。

あしなが学生募金事務局の一員として、遺児支援に取り組む

デヴィさんが勉強と同じくらい大切にしているのが、「あしなが学生募金事務局」の活動です。
「あしなが育英会の活動は多くの方のご寄付で成り立っていて、街頭募金はとても大切です。だから自分も少しでも役に立ちたいと思い、局員(事務局に所属するメンバー)になりました」

「あしなが学生募金事務局」は、1970年から続く遺児支援の街頭募金活動「あしなが学生募金」を主催する学生団体です。メンバーの半数はあしなが育英会の大学奨学生で、「後輩遺児たちにも奨学金を届けよう」と活動しています。

この秋デヴィさんは、山梨県の甲府駅と東京都の立川駅で、4日間行われた街頭募金の全日程に参加し、行き交う人たちに、日本語で、募金への協力を訴えかけました。

「街頭では、ご寄付への感謝の気持ちを伝えています。また、支援を必要としている人がまだたくさんいるということを知ってほしくて、呼びかけています」

「募金のおかげで、自分も進学のチャンスを得ました。本当にありがたいです。現時点では、募金活動の中心は日本人奨学生ですが、AAI生の局員も増えてほしいです。日本人学生とAAI生が意見を出し合いながら、募金活動をより良くできたらいいと思います」


「今の自分があるのはみなさまのおかげです」ご寄付者へ感謝の気持ちを伝える(立川駅にて)

母の死を乗り越え、高校を卒業。AAI生となり日本へ

デヴィさんが育ったムクンバ村では多くの人が農家で生計を立てており、デヴィさんの父もその一人です。素朴な生活で、村では自転車がぜいたく品でした。

「家計が厳しい中でも、父は私と2人の弟の教育を何よりも大切にしてくれました。その甲斐あって、私は国内トップの高校に入ることができました」

高校1年次の学費は、両親が畑を半分売って工面しました。でも、2年目以降はどうしても払うことができません。学費免除を目指して、デヴィさんはそれまで以上に勉強に励みました。しかし、高校2年生のときに母が病気で亡くなったのです。

「母を亡くした直後は何も手につかず、成績も落ちました。でも、今諦めたらこれまでの努力と両親の想いを無駄にしてしまうと思い、なんとか自分を奮い立たせて卒業まで頑張りました」

高校卒業後は、経済的な理由で大学進学を断念。父と一緒に畑仕事でささやかな収入を得て、弟たちの学費を支えていました。そんなある日、母校から届いた1件の連絡が、デヴィさんの運命を変えました。

「それは、『あしなが育英会のプログラムに応募しないか』という知らせでした。父の後押しもあり、挑戦することにしました。ありがたいことに無事合格したのですが、あしなが育英会との連絡手段が必要になりました。それで、父は大切な牛を売ってスマートフォンを買ってくれたのです。父の支えには感謝しかありません」


マラウイの実家周辺にて(2024年6月)。「日本に来て、地面が土ではないことに驚きました」

母のような人を減らしたい。胸に抱く志

将来の志を尋ねると、デヴィさんの表情が引き締まりました。

 

「私の母は、高価な薬を買えずに亡くなりました。母のような人を減らしたい。マラウイで、誰もが必要な薬を手に入れられるようにすること、それが私の志です」
そして、こう続けました。
「私がこうして志を抱けるのも、あしながさんから学ぶ機会をいただいたからです。もしあしなが育英会の支援がなければ、今も畑を耕しながらその日暮らしをしていたでしょう。世の中には、どれだけ努力して成績が良くても、お金がなくて進学できない学生はもっと大勢います」

社会をより良くするための志と、支援により学ぶ機会を得た遺児学生としての思いが、デヴィさんを募金活動に駆り立てています。


「一人でも多くの人に支援が届いてほしいです。そして私自身も、他の人を支えられる人になりたいです」


日本語学校入学時に先生方と。期待を膨らませ留学生活をスタートさせた(2024年10月)

投稿者

沢田 十和子

2022年に入局し、アフリカ事業部のアドミニストレーター(管理・庶務業務)を担当。国際色豊かなアフリカ事業部の職員が、円滑に仕事ができるようにサポートしている。アフリカ留学生の志や活躍などの情報発信も行っている。

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