本会の大学奨学生がセイコーウォッチ株式会社社員とあしなが心塾で交流
2025年6月24日(火)、あしなが育英会の学生寮「あしなが心塾」(東京都日野市)に、セイコーウォッチ株式会社(以下、セイコーウォッチ)の社員6名が来所され、寮で暮らしている大学奨学生ら(以下、塾生)が施設を案内しました。その後、心塾の食堂で昼食を共にし、ざっくばらんな会話を通して交流を深めました。
セイコーウォッチは2022年以来、あしなが育英会を通じた遺児支援のための特別モデル*(腕時計)を販売しており、同製品の売上金額の一部が本会に寄付されています。本会では年に一度、活動報告を兼ねて、同社社員の方々と本会奨学生との交流の場を設けています。
*公式サイトはこちら (外部サイトが開きます)
大学奨学生が学生寮と心のケアの施設を案内
当日は塾生たちが案内役となり、セイコーウォッチの方々に、自分たちが暮らす学生寮「あしなが心塾」(以下、心塾)と、併設の「あしながレインボーハウス」を紹介しました。
心塾は、遺児学生が全国から都市部の大学や短大に進学できるように用意された、月1万円の寮費で2食付きの学生寮です。日本全国から集ったあしなが大学奨学生や、海外から来日した遺児留学生が、共同生活を送りながらそれぞれの大学へと通っています。現在、東京のあしなが心塾では、約60人の奨学生が暮らしています。
あしながレインボーハウスは、親を亡くした子どもたちと保護者の心のケアプログラムを行う施設です。子どもたちが自由に気持ちを表現し、安心・安全に過ごせるよう、サンドバッグがある真っ赤な「火山の部屋」、たくさんのぬいぐるみが置かれた円形の「おしゃべりの部屋」、多くのおもちゃがある「遊びの部屋」など、さまざまな部屋が用意されています。
セイコーウォッチの方々は真剣な眼差しで塾生の説明に耳を傾け、時折、メモを取りながら「この楽器や本も寄付ですか?」、「どなたがこの建物を設計されたんですか?」など質問をしていました。皆、興味深そうにレインボーハウスの内部を見学していました。
「おしゃべりの部屋」で、学生の話に耳を傾けるセイコーウォッチ社員の方々
ランチ交流会で相互理解を深める
施設見学後は心塾の食堂でランチ交流会を開催しました。セイコーウォッチ社員の方々と塾生たちは、多岐にわたる話題で、会話に花を咲かせました。
話題の一つとなったのが、「SEIKO」の寄付つき商品となった特別モデルのこと。「SEIKO」は大学生にも身近な時計ブランドであり、塾生たちも興味津々でした。
また、同社広報・PR室長より、
・昨年、同社が100周年を迎えたこと
・100年もの間、経営を継続している企業はほとんどないこと
・文字盤に琺瑯(ホーロー)や漆(うるし)、有田焼などを用いることで国内伝統産業を支える一助となっていること
など貴重なお話を聞かせていただきました。

社会人の方との交流は、学生にとって大変貴重な機会のひとつでもある
話を聞いた塾生の一人は、「100年間も同じ業態を守り続けることが、どれほどすごいことかを学びました。伝統ある企業として、社会的責任を果たそうとする姿勢に感銘を受けました」と感想を述べていました。
すっかり打ち解けた雰囲気のなか、人生相談や恋愛相談も飛び出すほど話が盛り上がり、別れ際には「エントリーシートを出します!」と言う塾生もおり、交流会は笑顔で終了しました。今回参加されたセイコーウォッチの方々からも、「日頃の活動について直接お話を聞くことができ、理解が深まりました」「自分が学生のとき、人前でこんなに堂々と話すことはできなかったと思います」などの感想をいただきました。
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