「自分のともしびを照らし、仲間と大きな光になろう」25年度九州沖縄のつどいレポート
2025年8月9日(土)から8月23日(土)にかけて、全国8つの会場で「高校奨学生のつどい」(各会場3泊4日)を開催しました。
笑いあり、涙ありのつどい会場から、今回は「国立阿蘇青少年交流の家」で開催した「九州沖縄のつどい」のプログラムのようすと感想など、詳細なレポートをお届けします。

阿蘇の大草原に抱かれて気持ちも晴れやか! 笑顔がはじけます
「九州沖縄のつどい」は8月19日(火)から8月22日(金)にかけて開催されました。参加したのは、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県在住の高校奨学生100人。そして、45人の大学生・専門学校生リーダーと、12人のあしなが育英会職員および看護師で、つどいを支えました。
今回のテーマは「一燈照隅(いっとうしょうぐう)」。できることを精一杯やることで自分の「ともしび」を輝かせ、身近な人を照らし、それらが集まってやがて大きな光となってほしいという、リーダーたちが高校生に伝えたいメッセージが込められています。
真剣勝負で班の結束を固める

班の仲間と協力して大盛り上がりしました
集合初日は「ウェルカムフェスタ」を開催しました。「班対抗リレー」では3種目が用意され、細長いバルーンを軸にぐるぐる回転してから走るリレー、ピンポン玉リレー、身体に巻きつけた新聞紙が落ちないように全力疾走するリレーで大いに盛り上がりました。
一夜明けた2日目の午前には「ウォークラリー」を実施。各チェックポイントでは、パズルや謎解きクイズ、大縄跳びなどバラエティに富んだ課題が出されました。皆、頭も身体も全力を発揮して真剣に勝負し、課題を進めたり応援し合ったりするなかで、よりいっそう仲間との結束を固めていきました。

「がんばれー!!」大声で応援することで心もひとつに
自分の「今・これまで・これから」を振り返る
「あしながさんアワー」では、定期継続のご寄付で遺児を応援してくださっているあしながさんからのお手紙を読みながら、どんな方々だろうかと思いを馳せる時間をとりました。あしながさんのやさしさと愛情に触れた参加者たちはその後、心を込めて、あしながさんへの残暑見舞いを書きました。
次のプログラムは「マイライフストーリー」。班の仲間と一緒に、自分の「今・これまで・これから」を振り返る時間です。ワークシートに「これまでの自分に影響を与えた人・モノ・出来事」、「今の自分を象徴する人・モノ・出来事」、「これからの自分」の3点をまとめました。人によっては、ワークシートを書きながら「自分はこんなことを思っていたんだ」と気がつく機会にも。
書き終えたら、内容をそれぞれの言葉で仲間にシェアします。これは、自分の「今・これまで・これから」を、より深く振り返る機会になります。言葉にして伝える中で、今まで誰にも話したことがないことや、忘れられないつらい過去などに触れることもあるため、涙を流しながらも勇気を出して語る人もいます。中には、どうしても話すことができない人もいます。どんなかたちであっても、仲間たちはそれぞれの気持ちを受け入れて寄り添いました。

夏といえば花火。何気ない会話から交流が深まっていきます
夜には、満天の星空の下で花火を楽しみました。思い思いの花火を手に持ち、写真を撮ったりおしゃべりしたりと、心に残る夏の思い出を作りました。
先輩大学生の体験談を聞き、将来の夢を考える
一日かけて仲間の心に深く触れたことで、より親密さが増したつどい3日目。この日は、未来について考えるプログラムが用意されました。午前は「制度紹介」で、本会が提供している、奨学金以外の制度を紹介しました。
次に行われた「先輩ブース」は、大学生・専門学校生とあしなが育英会の職員を人生の先輩と位置づけ、話を聞く時間です。さまざまな学部学科で学ぶ先輩たちが、高校生たちに「いま勉強していること」、「受験や進学にあたってどのように壁を乗り越えてきたか」、「将来の目標」などを紹介したり、職員が進路相談に乗ったりしました。受験や学生生活のリアルな体験談が聞けるとあって、皆、真剣な表情です。将来の夢について悩んでいる高校生も気軽に相談することができていました。

どのブースでも真剣に先輩の話を聞いています。海外に興味を抱く高校生も

学生リーダーの優しいサポートで、将来の目標が見えてくることも
午後は、これまで自分を振り返ってきた時間、仲間との語り合い、進路についての新しい情報を踏まえて将来の夢や目標について考えるプログラム、「マイライフビジョン」でした。具体的な将来の仕事や職業だけでなく、「どんな大人になりたいか」、「こんなことをやってみたい」などと自分自身の中にあるイメージや理想をまとめます。これからの生き方や考え方が前向きになるように、リーダーがサポートしました。
ここでもワークシートを用いながら整理し、仲間にシェアして考えを深めていきました。さらに「九州沖縄のつどい」独自の取り組みとして、「スカイランタン」を導入。ランタンの表面に、ぐるりと、それぞれの今の想いや今後に向けた決意を書き込み、思いの丈を表現しました。

自分の想いを「ともしび」に記し、仲間と一緒に飛ばします
大草原に抱かれてのキャンプファイヤー ともしびを飛ばす「スカイランタン」

さわやかな風が吹く草原でのキャンプファイヤーは、九州沖縄のつどいならではです
夜はお待ちかねのキャンプファイヤーです。コロナ禍により一時休止となった「つどい」は2023年に再開されましたが、「九州沖縄のつどい」では悪天候が続き、キャンプファイヤーを実施できませんでした。今年は阿蘇の大草原の中央で赤々と燃える炎を見つめながら、各班の代表者が決意表明を発表しました。代表者以外も皆の言葉を聞きながら、「自分はひとりじゃない」、「一緒にがんばろう」と決意を新たにする時間となりました。

日本スカイランタン協会®様よりご協力をいただきました
キャンプファイヤーの後は、班の仲間と共に書いた「スカイランタン」を飛ばし、最後の夜のともしびは「一燈照隅」のテーマとともに、心に深く刻まれました。
つどい最終日のプログラムは「閉会式」、そして最後に班ごとのお別れの時間です。つどい恒例の「色紙」には、班の仲間からのメッセージがギッシリと書かれていました。「また会おうね」、「来年はリーダーをするね」と誓い合い、3泊4日のつどいは幕を閉じました。
「つどいが終わり、それぞれの生活に戻った後もつどいを活力にしてもらいたい」、「心に残る思い出になるように」と、様々な企画を5月ごろから考えてきたリーダーたち。一人ひとりの参加者に真剣に向き合ってきたリーダーの尽力で、多くの「学び」と「出会い」を得て、高校生たちは帰っていきました。
参加者の感想

班での記念写真もつどいの恒例です
夢を考える時間で、将来つきたい仕事だけではなく、どんな大人になりたいか、どんなことをやってみたいかなど、幅広い視野で「夢」について考えることができました。そこで、本来の自分について知り、その夢をかなえるためには今からどんなことをすればいいのか考えることができ、物事を前向きに進む決心がついたと思います。
(高2・女子)
自分は一人じゃないし、他の人のように、夢や目標に向かってまっすぐ進んでいいんだと感じるようになってきた。これまでは、自分は家計を少しでも楽させるために、商業高校に進み、はやく働こうと思っていた。しかしつどいが自分の人生について深く考えるきっかけになり、新しい大学進学という目標もできた。また、リーダーが言っていた「夢は変わる」という言葉も大切にしたい。自分の立てた夢だけにとらわれない生き方をしていきたいなと思った。
(高1・男子)
今までは、どうして私ばっかりつらい思いしなきゃいけないの、と思っていたけど、周りの人も、大切な人を失っていて、つらい思いをしていた。自分だけじゃないんだと思えた。班の班員もみんなやさしくて、周りの事をよく考えていて、友達、家族思いの人達ばかりですっごく心が軽くなりました。もしかしたら、意外と近くにも、隠しているだけでつらい思いを1人でかかえこんでいる人もいるかもしれない。もう少し視野を広げてみようと思いました。
(高1・女子)











