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【街頭募金の舞台裏】募金のノウハウを学ぶ|大阪

今年5月から12月にかけて全国47都道府県を繋いで募金を募る、あしなが学生募金の「全国募金リレー」。コロナ禍で2年半にわたって中止が続いていた街頭募金を、全国各地で復活させようという取り組みです。2年半ぶりの活動休止期間の中で、街頭募金のノウハウを熟知していた学生の大半は大学を卒業しており、現在あしなが学生募金事務局に所属しているメンバーのほとんどは、今年初めて街頭募金を経験するという世代です。そこで学生募金事務局の各エリアでは、街頭募金に初めて立つ学生向けに研修の機会が持たれています。

 

6月19日、大阪府高槻市で、7月上旬に迫った滋賀、京都、兵庫での街頭募金で各拠点の責任者を務める学生向けの研修会が開かれました。今回参加した学生は14人。まず募金当日の流れや募金箱の組み立て方、高校生ボランティアの対応、安全かつ効果的に街頭募金を行うためのポイントなどを座学で学びました。

 

募金の説明する、本会大学奨学生で学生募金事務局関西エリアマネージャーの荒井さん。コロナ禍前の街頭募金を知る最後の世代の大学4年生だ。

 

会議室での座学の後は、街頭に立っての実践練習です。JR高槻駅前で実際に募金に立ち、学んだばかりのことを実践しました。練習と言っても、実際に募金箱を持ちご寄付を募るという点では本番と変わりありません。学生たちは大切なご寄付を預かる者としての自覚を持って、真剣に活動に取り組んでいました。

街頭に立ったのは1時間半と短時間ではありましたが、本番の活動を安全・円滑に行うための貴重な経験となったようです。

 

開始まであと5分。募金に立つ上での心構えを説明する荒井さん(左)

いよいよ募金の実践がスタート、一列に並んで募金を呼びかける。

1時間半の活動で5万4430円のご寄付が寄せられた。もちろんこのご寄付も、日本とアフリカの遺児の奨学金として役立てられる。

リーフレットの配布も、遺児の現状と奨学金の必要性を知ってもらうため、またあしながさんを募集するための大事な活動だ。

 

会議室に戻ってからは、実践練習の振り返りを行い、本番に向けた改善点などを話し合いました。

一日の研修を通して学生たちは、募金のノウハウを学んだだけでなく、募金当日への士気も高まっていました。

 

小グループに分かれ、良かった点と改善点を出し合った。

 

滋賀での街頭募金は7月2日(土)、京都と兵庫での街頭募金は7月9日(土)に実施予定です。詳細はあしなが学生募金事務局ウェブサイトの「実施場所一覧・関西」をご覧ください。

「一人でも多くの後輩遺児に奨学金を届けるために」と奮起する学生たちへの温かい応援をよろしくお願いします。

 

 

(取材・写真/島田北斗=あしなが育英会関西エリア主担当職員)

 

取材後記

私自身も小学生の時に父親を心筋梗塞による突然死で亡くした遺児で、あしなが奨学金に助けられた奨学生OBである。学生時代は、全国の仲間たちと共に、「後輩遺児のために」と心ひとつに募金を呼びかけた。その私にとっての後輩遺児たちが今の運動の担い手となり、同じ様に「後輩遺児のために」と奮闘していることは、大変誇らしく、嬉しいことである。

1970年に始まった学生募金は、「自分が進学できたのは奨学金があったから。かつての自分と同じ様に奨学金を必要としている後輩遺児にも奨学金を届けたい」という想いが繋がり続いてきた。本記事では、その繋がりの一番先にいる学生たちの頑張りを取り上げたわけである。

学生募金半世紀の歴史のなかで、街頭募金が中止になったのは初めてのことだ。4年間で大学、そして学生募金を卒業する学生たちにとって、2年半という時間はあまりに長く、耐え難いものであった。今年は悲願の復活となるが、募金のノウハウが失われかけている状況での再開は手探りの連続だ。そんな苦しい状況ではあるが、学生たちは前向きに、ひたむきに努力を重ねている。

この2年半、街頭に立つことは出来なかったが、「後輩遺児のために」という想いの繋がりは決して途絶えていないのだ。だから全国募金リレーはきっとうまくいく。奨学金を必要とする遺児がいる限り、学生募金はきっと続いていく。そう確信した一日であった。

そして、全力で頑張る学生たちをエリア担当職員として全力で支えていきたいと、改めて心に誓ったところである。

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