タケノコ堀りとこいのぼり作りで季節を体感|あしながレインボーハウス(東京)
4月26日(土)、あしながレインボーハウス(東京都日野市)で今年度最初の「ワンデイプログラム」が開催され、子ども16名と保護者14名、ファシリテーター(ボランティア)19名が参加しました。
さまざまな理由で親を亡くした子どもとその保護者のための「ワンデイプログラム」は、安心安全な空間で遊んだりお話したりしながら、自分自身の気持ちに寄り添うことをねらいとした日帰りプログラムです。
この日は、敷地内の竹林での「タケノコ掘り」と、自分だけの「こいのぼり」を作るワークショップを企画し、季節ならではの体験を、皆で一緒に楽しみました。
どれから掘ろう タケノコ掘り
収穫時期が天候によって大きく左右されるタケノコ。今年は、プログラムに合わせたかのように、食べごろのタケノコが地面からたくさん顔を出していました。
それぞれ目を付けたタケノコに向かい、一目散にかけて行く子どもたち。狙いを定め、慣れない鍬を何度も大きく振って、深く掘っていきます。
タケノコの周囲の土をよけて、掘りやすいように工夫する
タケノコが手で動かせるくらいの深さまで掘り進めたら、力を入れてタケノコを押し倒して収穫します。子どもたちの後には保護者も体験し、たくさんのタケノコがとれました。とれたタケノコは参加者が持ち帰り、美味しく食べてもらいました。
タケノコを両手にポーズ
※タケノコ掘り体験は、ワンデイプログラム参加者のうち、希望した親子とファシリテーターが参加しました。
好きな味のおやつを選ぶ楽しみ
この日のおやつは、あしながレインボーハウスのある日野市の名物で、老舗和菓子店の柏餅。こしあん、つぶあん、みそあんの3種類から、それぞれ好きな味を選べるよう準備しました。
テーブルには、柏餅以外にもさまざまなお菓子がたくさん並べられ、わいわい言いながら好きなものを選んでいきます。「何味にしたー?」「私はつぶあんだよ」とおしゃべりしながら、大きな柏餅をほおばりました。
迷いながら選ぶのも楽しみの一つ
こいのぼりに描く、家族への想い
おやつを食べたあとは、こいのぼりの形をした紙を使って家族を紹介するワークショップを行いました。
テーブルの真ん中に置かれたカラーペンから好きな色を選び、それぞれ自分のこいのぼりを自由に彩っていきます。家族や大切な人との思い出を語り合い、心に浮かんだ想いを言葉にして紙に綴るなど、自分の気持ちをのびのびと表現しました。
全員のこいのぼりを、一つの大きな「こいのぼり台紙」に貼って、こいのぼり作りは終了です。ワークショップのあとは、記念に作品を持ち帰る子もいました。
大きなこいのぼりの形をした台紙に、それぞれのこいのぼりを貼り付けて完成
こいのぼりワークショップを終え、最後のプログラムは、子どもたちが大好きな「じゆうのじかん」です。鬼ごっこやボール遊びで思い切り体を動かしたり、工作やお絵かきを楽しんだり、言葉どおり自由にエネルギーを発散していました。
新緑の季節を感じながらみんなで過ごす一日は、あっという間でした。
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レインボーハウスのプログラムに関心のある方へ
あしなが育英会では、次の5か所にあるレインボーハウスで、親を亡くした子どもたちの心のケア(グリーフサポート)活動を行っています。子どもたち一人ひとりのグリーフ(喪失に伴うさまざまな反応)を支えるため、子どもたちの身体の安全はもちろん、心の安心を感じてもらう環境を大切にしています。
お話を聞いてみたい方、プログラムのご参加を希望される方は、お気軽にお問い合わせください。
- あしながレインボーハウス(東京)…全国の遺児が対象
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- 仙台レインボーハウス(東北レインボーハウス)
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- 陸前高田レインボーハウス(東北レインボーハウス)
レインボーハウスでのボランティアを希望される方へ
レインボーハウスでのプログラムには、ファシリテーターと呼ばれるボランティアの方が不可欠です。
一緒に遊んだり、おはなしをしたりしながら、子どもたちの気持ちに寄り添います。
2日間の「ファシリテーター養成講座」受講後に、実際のプログラムにご参加いただけます。