「僕のヒーロー」
ゴールデンウィーク最中の5月1日(日)、神戸常磐アリーナにて、白熱したボクシングの試合が開催されました。
神戸レインボーハウスの子どもたちや保護者が、”とっくん” こと徳山洋輝(とくやまひろき)選手のボクシングの試合の応援に、神戸常磐アリーナへ駆けつけました!
徳山選手は、5歳のときに父親を亡くし、神戸レインボーハウスに小学生5年生の時に初めて来館しました。神戸レインボーハウスは、彼にとって「とにかく面白いファシリテーターのお兄さんやお姉さんが遊んでくれて、めちゃめちゃ楽しい」場所でした。
「いつか恩返しをしたいと思っていました」と、大学生からはファシリテーター(ボランティア)として、4年間、いつも子どもたちの心の傍にいてくれました。子どもたちと全身全霊で、同じ視点にたち、遊んでくれました。
「とっくん!とっくん!」と、彼を呼ぶ子どもたちの声がいつも聞こえていました。
「とっくんは僕のヒーローなんだ!」と、ある時高校生になった男の子が憧れの表情で話してくれたこともあります。
ボクシングとの出会いは、大学入学時の頃でした。小学生の時からサッカー漬けの日々でしたが、大学生になり「自分の力だけで勝負できることをしてみたい!」とボクシングを始めました。大学卒業後、就職する途を選びましたが、諦めきれない思いもあり、プロテストを受け見事パス!新人王をとり、ランカーにもなりました。
今回、徳山選手が所属する千里馬神戸ボクシングジムさまのご厚意で、徳山選手の試合に、7世帯18名がご招待頂きました。
「とっくんの試合を見たい!応援したい!」とあっという間に、希望者が集まりました。
試合結果は残念ながら負けとなりましたが、その勇姿が伝えたものははかりしれません。
「試合結果は惜しかったけれど、戦って戦って頑張る姿に、勇気をたっぷりと充電させていただきました。」
「試合は、残念ながらあと少しのところで負けてしまいましたが、とっくんの頑張っている姿をみて、子どもたちは、色々な事を考える良い機会となったと思います。」
“とっくん”は、大学生時代と変わらない心で、存在してくれました。
「子どもたちに喜んでもらえたら、好きなことを全力で頑張る姿を見てもらえたら、という思いでしたが、花束や寄せ書き、お手紙なんかを頂き、なにより久々に会う子どもたちの成長した姿と嬉しそうな顔に僕の方が元気づけられてしまいました。また子ども達と遊びに行かなあかんなー。」
“とっくん”と子どもたちが築いてきた絆に、心が温かくなった一時でした。5月10日にお父さんになった徳山選手。これからも、沢山の人たちに、温かい心を届けていってくれると思います。