「グリーフサポートあいちこどもの森」のファシリテーター養成講座に講師として参加しました。
2022年9月17日(土)~18日(日)の2日間、「グリーフサポートあいちこどもの森」がファシリテーター養成講座を開催し、髙橋聡美先生(中央大学人文学研究所客員研究員、元防衛医科大学校精神看護学教授)と本会の職員1名が講師として参加いたしました。
グリーフサポートあいちこどもの森は、身近な人を亡くした子どもやその家族へのグリーフサポート(心のケア)をしている団体。代表は、学生時代にあしなが育英会の奨学金を利用し、学生募金などの運動も担っていた方です。
2018年に発足し、これまで親やきょうだい等を亡くした子どもたちのプログラムを11回開催。今回の講座は、そういったプログラムで子どもたちと直接関わるファシリテーター(ボランティア)を養成するためのプログラムです。
講座は2日にかけて行われ、計10時間実施。17名の方が参加いたしました。
講座では、子どもたちのグリーフやそのためのプログラム、子どもとの関わりかただけでなく、ご自身の喪失体験と向き合う時間なども持ちました。
2日目には、本会が実施しているプログラムを紹介。子どもたちが、自身の気持ちやエネルギーを自分のペースで表現しやすくするためのアクティビティなどもお伝えしました。
最後は、受講者が子ども役とファシリテーター役にわかれてロールプレイ。
子どもの主導権を奪わず、リードしない関わり方を体験しました。
自分の経験に照らし合わせながら、ついついリードしたコミュニケーションをしていたといった感想などを共有して頂きました。
講座を終え、代表の野々山さんは、
「今、大学生の時にあしなが育英会からいただいたご恩を地元の子どもたちに恩送りできています。今回もあしなが育英会のお力をお借りしてすてきな仲間を迎えることができ、とても嬉しいです。これからも誰一人見捨てない社会の実現につながる活動を続けていきます。」
と話されていました。
子どものグリーフサポート 国内の広がりは?
今回参加した「グリーフサポートあいちこどもの森」は、全国に約30箇所ある子どもグリーフサポート団体の一つ。ここ数年で死別を経験した子どものサポートをする団体は増加しました。しかし、500箇所以上で死別を経験した子どもをサポートしているアメリカなどに比べると、日本ではまだまだサポートが届いていない子どもたちがいることは否めません。
喪失体験によるグリーフは決して病気ではなく自然なものですが、周りの何気ない言葉や関わりかたによっては子どもたちの生きづらさにつながる可能性もあります。そういった子どもたちが自由に自分のペースで気持ちや悩み、亡き親等への想いなどを表現できる場が全国的に広がることが大切です。
また、子どもたちが日常の中でそういった言動に傷つけられることがないよう、グリーフリテラシー(グリーフに関する理解や知識、など)を高めることが社会全体に求められています。
お問い合わせ
プログラムに参加したい子どもや保護者の皆さま、ファシリテーターとして子どもたちに関わりたいと思っている方々は下記よりお問い合わせください。
あしなが育英会の心のケアに関するお問い合わせはこちら
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