【現地レポート】佐賀で3年ぶりの街頭募金を実施しました
5月から12月まで、全国47都道府県を繋いで寄付を募る「あしなが学生募金 全国募金リレー」。10月1日(土)には佐賀県と長崎県、岡山県で街頭募金が行われました。本記事では佐賀県での募金の様子を報告します。
3年ぶりの街頭募金
青い空が広がったこの日、佐賀市の「ゆめタウン佐賀」正面入り口前にて、約3年ぶりにあしなが学生募金を実施しました。
「あしなが学生募金です。私たちは遺児の進学のために3年ぶりに佐賀で立ち上がりました!」
ゆめタウン佐賀正面入り口前には14名のあしなが奨学生が並び、一斉に声をあげました。県内最大のショッピングモールには、1日中ひっきりなしに買い物客が訪れます。
「佐賀の人は温かい人が多かばい」。
佐賀の人たちが口を揃えていうように、実際に多くの方がその声に足を止め、募金をしてくださいます。奨学生たちは大きな声と笑顔で「ありがとうございます!!」と頭を下げ、ゆめタウンの入り口は温かい空気に包まれます。
門畑さんも参加した大学奨学生の一人です。彼は佐賀県内の大学で作業療法士を目指して学ぶ1年生です。自身も、中学2年生の時に起立性調節障害を発症し、学校に通えなかった経験を持ちます。心と身体の両面から患者のリハビリをサポートできる作業療法士になることを志しました。
「子どもの頃に入院したことがあって、その時に病院でできた友達のことをよく思い返します。『彼らのような子どもたちを元気にさせることができたらいいな』と考えると、作業療法士という職業がとても魅力的に感じました」と、自分の夢について目を輝かせながら語る門畑さん。
将来も、子どもを対象とした施設で働き、自分と同じような病気を持つ子どもたちのサポートがしたいそうです。
門畑さんは生まれる前に父親を亡くしました。周りの友人の家庭と比べると、自分の家庭は旅行や外食に出かけていない。恐くて我が家の経済状況について母親に尋ねることができなかったそうです。
将来は海外に住みたいという夢がある門畑さんは、作業療法士の国際資格が取れるいまの大学へ進学するために努力しました。
現在は、あしなが育英会の奨学金を利用しながら、忙しいながらも充実した日々を送っています。
そんな門畑さんに今回初めて街頭募金に立った感想を聞いてみました。
毎日の勉強でぐったりしている僕は、最初は休日を使って募金をすることがとても面倒くさく感じました。しかし、実際に募金に立ってみると、想像より多くの人が募金をしてくれてとても感動しました。何より勇気をもらったのは、一緒に参加した周りの奨学生の一生懸命さでした。買い物客に熱心に呼びかけ、笑顔でお礼を言う彼らを見て「自分も頑張らなきゃ」とパワーをもらいました。
門畑さんは今回の参加をきっかけに、あしなが学生募金事務局のメンバーになることを決めました。遺児の声を世間に届ける「募金」という場を自分も一緒に作ってみたいと感じたそうです。
何事も前向きに取り組む姿勢の門畑さんはまだ1年生。今後、募金活動を通じてどのように成長していくのか、ますます楽しみになりました。
3年ぶりの佐賀での街頭募金で集まったご寄付は38万2189円。多くの方のご厚情に深く御礼申し上げます。
多くのメディアが報道
佐賀での募金は、下記の報道機関に報じられました。一部はリンク先でWeb版記事をご覧いただけます。
佐賀での街頭募金は終了しましたが、ご寄付は引き続き募っています。クレジットカード、銀行振込、口座引落などでご寄付が可能です。現在佐賀県内では78人の遺児が奨学金を必要としています。ご寄付で遺児の進学を支えてください。よろしくお願いします。
あなたの支援を必要としている子どもたちがいます。
あしなが育英会では、病気や災害、自死などで親を亡くした子どもや、障がいなどで親が働けない子どもを支えています。
これまであしながさんのご支援のお陰で11万人の遺児が進学の夢を実現しました。
遺児たちをそっと支援する「あしながさん」として、子どもたちを応援してくれませんか?