あしなが心塾・虹の心塾で卒塾式 15人の旅立ちを祝福
あしなが育英会の大学奨学生寮「あしなが心塾」(東京都日野市)と「虹の心塾」(兵庫県神戸市)は、このほど卒塾式を開催しました。今年は東西合わせて15人が、参列した在塾生や役職員、来賓、保護者などに見守られ、旅立ちを迎えました。
心塾は住環境の提供による大学進学支援と、共同生活を通した人材育成を目的とした学生寮です。多くの方からの温かいご支援のもと、1999年に虹の心塾、2006年にあしなが心塾が竣工し、これまでに東西合わせて留学生を含む約900人が、共同生活を送りながら学んできました。
年間を通して様々な行事を行っている心塾ですが、特に入塾式と卒塾式は重要な行事であり、毎年、全会をあげて節目を迎える心塾生を祝福しています。
東京・あしなが心塾
多摩丘陵の高台に立つあしなが心塾では、今年10人が卒塾しました。卒塾生が参列者の温かな拍手に迎えられて入場し、式が始まりました。式の前半は、東西の心塾をオンラインでつなぎ、合同で開催。あしなが育英会会長代行の村田治は式辞で「みなさんには無限の可能性があります。勇気と理性を持って、人生を切り開いていってください」と、東西の卒塾生たちにエールを送りました。
式辞を述べる会長代行の村田。左奥の画面には、虹の心塾の様子が映し出されていた
そして、卒塾生一人ひとりに卒塾証書が手渡されました。卒塾証書には「本塾所定の課程を修めたので、卒塾したことを証する」と記されています。もちろん読書感想文や英会話レッスンなどのカリキュラムや、さまざまな行事もそうですが、何よりも共同生活の中での人間関係こそが心塾の教育課程の主柱です。語り合い、競い合い、ぶつかり合い、そして支え合いの日々を重ね、卒塾証書を手にした卒塾生たちの姿は凛としたものでした。
神戸・虹の心塾
一方、虹の心塾では、5人が卒塾を迎えました。虹の心塾でもそれぞれに卒塾証書が手渡され、晴れて心塾での学びのゴールテープを切りました。
卒塾生を代表して答辞を述べたのは、今年度塾生長を務めた宮本さんです。「時には悩み、涙を流しながらも、尽きることのない問いに挑み続けられたのは、塾生の先輩・後輩と、塾監の先生方の支えのおかげです」と、時折涙ぐみながら感謝を述べていました。さらに「あしながさんの温かいご支援のおかげで、充実した大学生活を送ることができました。来年度からは社会人として、あしながさんのように誰かを支えられる人間になります」と、これからの決意を、力強く語っていました。
答辞を述べる宮本さん
新しいステージへの旅立ち
大学と心塾という2つの学び舎で挑戦と経験を重ね、大きく成長を遂げた15人は、新しいステージに向けて一歩を踏み出しました。
こうして15人が旅立ちの日を迎えることができたのは、多くのあしながさんの温かいご支援のおかげです。答辞の中で触れていた宮本さんだけでなく、15人の卒塾生がみな、あしながさんへの深い感謝の念を胸に抱き、社会に旅立ったことを、ここにご報告します。
これまでの数多くの卒塾生同様、15人が社会で大いに活躍することをご期待ください。
式終了後に卒塾を喜び合うあしなが心塾の卒塾生たち