【ひと】山梨での街頭募金の復活に向けて
2022年5月から12月まで、全国47都道府県をリレーでつなぎ寄付を募るあしなが学生募金 全国募金リレー。第18週目となる11月26日(土)には山梨県と静岡県で実施されます。
今回は山梨での募金の復活に向けて奮闘する、大学奨学生のゆうさんを紹介します。
あしなが学生募金事務局の西東京山梨ブロックに所属するゆうさんは、東京都内の大学で情報学を学んでいます。
ゆうさんは岩手県陸前高田市出身で、小学校3年生の時に東日本大震災で母親と妹を亡くしました。
大津波によって当たり前の日常を奪われたゆうさん。悲しみに暮れていた時に出会ったのが、あしなが育英会の震災遺児への心のケアプログラムでした。
小学校には、被災はしていても同じ様に親を亡くした同級生が多かったわけではなく、気を使われることも多かったといいます。そんな中参加した、東京のあしながレインボーハウスでの「全国小中学生遺児のつどい」は、初めて気を使うことなく、自分の素を出すことができた場だったと振り返ります。
そこで出会った遺児の仲間やあしなが育英会の職員、ファシリテーター(子どもたち接するボランティア)との触れ合いを通して、ゆうさんは前を向くことができました。
震災から9年が経った2020年4月、ゆうさんは陸前高田を離れ、東京の大学に進学しました。住まいに選んだのは、子どもの時に通ったレインボーハウスに併設されている学生寮「あしなが心塾」。小中学生遺児のつどいやあしなが学生募金などの活動に励もうと意気込み、上京しました。
しかしそんなゆうさんの目の前に立ちはだかったのが、新型コロナウイルスです。コロナ禍でつどいや街頭募金は中止が続き、思うような活動をすることができませんでした。
上京から2年半が経ち、ゆうさんは現在大学3年生。ついに念願の街頭募金に立てる日がやってきました。
今年は3年ぶりに街頭募金が復活。ゆうさんが所属する「西東京山梨ブロック」にもリレーのたすきがまもなく回ってきます。
ゆうさんも甲府駅前での募金活動に参加する予定で、ブロックの仲間たちとともに準備を進めている真っ最中です。
「初めての街頭募金で緊張していますが、後輩遺児たちのために全力を尽くします。山梨の皆さん、ご協力をよろしくお願いします」とゆうさんは力強く語ってくれました。
山梨での募金は11月26日(土)10時から18時に、甲府駅前(武田信玄像前)で実施予定です。みなさんに街頭でお会いできるのを楽しみにしています。
また、街頭以外でもご寄付を募っています。クレジットカード、銀行振込、口座引落などでご寄付が可能です。現在山梨県内では過去最多の73人の遺児が奨学金を必要としています。ご寄付で遺児の進学を支えてください。よろしくお願いします。