「学生の皆さんへ 君たちの身を守るために」|玉井義臣より VOL. 5
学生にとっては学びと成長の機会がたくさんあるはずの夏休み。でも現状は全国的なコロナ感染爆発により、行動制限が必要です。まずは自分の身を守るために、新しく正しい情報を元に自分でしっかりと判断して欲しいので過去に3回奨学生のみなさんにメールでお知らせしてきました。
- 第1回目:7月22日 「ワクチンについての基礎知識」
- 第2回目:7月29日 「後遺症について(20代の回復者の75%に後遺症を認める/東京都調査)」
- 第3回目:8月5日 「中等症以下は在宅か宿泊療養の検討(中等症は「人生で一番苦しい」というケースがあります。)」
今回は第4回目として、「概ね100人の若者がいれば一人は感染が判明する」という深刻な20代の感染状況をお知らせしました。今回はHPにも掲載します。特別な夏、特別な学生生活の中でも、創造力や知的体力を培うことは可能です。
皆さんが良い夏を過ごされることを期待します。
あしなが奨学生および保護者の皆さん
令和3年8月13日
あしなが育英会
会長 玉井義臣
全国的に感染が爆発しています。時々刻々と危険で怖い情報が入ってくると思います。かつてない極めて危険な状態が迫っています。
身を守るには正しい情報が必要です。新しい情報が入り次第またお知らせしますが、みなさんも常に新しく正しい情報の収集努力をしてください。
あしなが奨学生OBで都議会議員の菅原直志さんから現時点での最新情報をもらいました。是非最後まで読んでください。保護者の皆さんも、お子さんを守るためにご一読ください。
東京は深刻な事態です。「感染は制御不能」「医療体制は機能不全が目の前」という状況です。
東京の状況は、全国に波及する可能性があります。地方の医療体制は東京よりも弱く、さらに厳しい状況になる可能性があります。
次の表を見てください。
この表は、直近の一週間(8/6-12)の東京都の感染者数と世代別の人口を分析したものです。
(単位:人)
*出典 東京都のHPより
特筆すべきは、20代の感染状況です。「直近一週間で186人にひとりがコロナ感染している」ということがわかります。新型コロナは2週間をひとつの枠で考えますので、「概ね100人の若者がいれば一人は感染が判明する」ということです。
若者は無症状も多いので、数値以上の感染状況と考えられます。
他人事ではありません。恐れてください。
政府はワクチン接種が進めばコロナは終息する、と考えていましたが、デルタ株の感染力に負けました。専門家もお手上げ状態。政府も打つ手なしです。
こうなると、都市封鎖(ロックダウン)が現実味を帯びてきます。すでに、全国知事会は都市封(ロックダウン)の検討を政府に要請しました(8/1)。
一部の専門家の言葉を整理すると、最悪の状況が見えてきます。
「感染爆発を止める要素がありません。さらに、ピークも見えません。緊急事態宣言の効果も薄れ、ワクチンよりもデルタ株が勝っています。医療現場では、自宅療養のコロナ患者が死亡し、交通事故患者が入院できない場合が出てきます。生命の選別が始まる可能性があります。若者の感染爆発により、大学が閉鎖する可能性もあります。都市封鎖(ロックダウン)は現実的な方法です。「ゆるやかなロックダウン」が始まります。デパートやイベントは自粛。プロ野球などの興行は無観客。大学などはオンライン授業に逆戻り。
次に「強いロックダウン」が始まります。法律でロックダウンを決めます。私権の制限の議論はありますが、背に腹は代えられません。電車を止め、飲食店やコンビニを止める。最低でも2週間。
秋までに感染を抑えないと、日本は沈没します。来年の受験シーズンまでに、安定した環境が必要です。
学生の皆さんの中には、帰省もできず、アルバイトもできず、厳しい夏を過ごしている方もいると思います。あらためて、皆さんが感染防止に取り組んでいることに敬意を表します。
しかし、コロナが終息するまでは長い時間がかかりそうです。ストレスとうまく付き合うことも考えてください。ストレスを緩和するには、「正確な情報」を得ることが重要です。科学的な根拠ある情報を集めることをお勧めします。
学生の中には一人暮らしの方もいると思います。
コロナの陽性患者や濃厚接触者になると、買い出しに行けなくなります。 今のうちに生活備品や食料品などを備蓄しておいてください。
災害時と同じように考えてください。
体温計はありますか?食料品はありますか?発熱に備えてレトルトのお粥などがいいです。アクエリアスなども効果的です。市販の解熱薬なども準備してください。
コロナ患者は、専門の職員以外は対面で会えません。友達に助けてもらえません。隔離の場合に生き残る備えをしてください。少しお金がかかりますが、命を守るためです。
学生の皆さん。
今、日本で一番リスクの高いのは20代の若者です。若者の行動が日本の行方を決めます。
コロナは社会の弱さをあぶりだしました。弱い日本を立て直すのは若者です。
特別な夏、特別な学生生活の中でも、創造力や知的体力を培うことは可能です。
皆さんに期待します。