全集『玉井義臣の全仕事 あしなが運動六十年』を発行しました
このたび、あしなが運動六十年の歴史を集約した全集『玉井義臣の全仕事』の発行が決まり、第1巻から第3巻までの配本を行いました。
『玉井義臣の全仕事 あしなが運動六十年』(全4巻・別巻一)は、私たちが歩んできた道のり、携わってきた仕事、その記録のすべてを集成したものである。ここには私たちの想いのすべて、喜びも、哀しみも、怒りも、味わってきた感情のすべてが濃密に詰まっている。ぜひ、これからを生きる若いひとたちに読んでほしい。
(あしなが育英会会長・玉井義臣)
第1巻 『すべては母の事故死に始まる』
生涯を遺児救済運動に捧げてきた本会会長・玉井義臣の、社会運動家としての黎明期についてまとめた著作集成。
毎年の街頭募金と寄付金により、さまざまな理由で親を喪った遺児たちを支える「あしなが運動」。 現在、広く世に浸透しているこの運動の誕生から、現在へと受け継がれてきた歴史と人々の想いを辿ることができます。母の交通事故死をきっかけに敵討ちを決心し、初の交通評論家として活躍する中で交通遺児救済運動に踏み出し、「交通遺児育英会」の発足へ至る道のりと、その時々の玉井の心境が語られています。
第2巻 『交通遺児育英会の設立と挫折』
交通遺児育英会時代の機関紙『君と581・2271』に会長・玉井が連載していたコラム「れんたい」228回分を収録。あしなが運動の根幹である言葉の力によって、学問と運動の境界線上で奮闘する若き日の玉井の姿が描かれています。
大学生を中心とした若者たちの献身的な活動に始まり、日本の社会運動としては革命的だった「あしながさん」制度の誕生、遺児たちの連帯と成長を促すサマーキャンプ「つどい」の開始、高度成長に待ったをかける「ユックリズム」の提唱、交通遺児による災害・病気遺児への「恩返し運動」まで、遺児支援の輪が広がっていく過程が詳述されています。
第3巻 『あしなが育英会の誕生と発展』
あしなが育英会立ち上げ後の新機関紙『NEWあしながファミリー』より、会長・玉井のコラム「共生」を掲載。会設立から現在に至るまでのあしなが運動の軌跡がまとめられています。
阪神淡路大震災で行った現地調査や神戸レインボーハウスでの心のケア活動を初め、病気遺児、自死遺児、海外遺児へと支援対象を広げていく様子をリアルタイムで捉えたコラムの数々を、ぜひお読みください。15人のあしなが同志たちが語る、それぞれの「玉井義臣像」も併録されています。