遺児問題の解決を目指して~東海北陸エリア会議
あしなが育英会の大学奨学生を中心に組織されるあしなが学生募金事務局は、全国を9つのエリアに分けて活動しています。各エリアは定期的に「エリア会議」を開き、街頭募金に向けた話し合いや研修などを行っています。
8月11,12日に、東海エリアと北陸エリアの合同エリア会議が名古屋市内で開かれました。その様子をレポートします。
この日名古屋市内の会議室には、東海・北陸の各県からあつまった10人の学生の姿がありました。今回の会議のねらいは「運動家としての土台を作る」こと。日本やアフリカの遺児家庭や障がい者家庭を取り巻く社会問題の解決に向けて活動しているあしなが学生募金事務局の一員として、運動的な視点をもって主体的に活動することができるよう、10人は2日間をかけて議論をかわしました。
遺児家庭はどんな問題を抱えているのか。貧困、教育格差、心の傷、孤立、情報格差など、各自が事前に調べてきた様々な問題とその現状をシェアしあい、その上でどんな社会を目指すべきなのかについてディスカッションをしました。そしてその社会の実現に向けて、自分たちがしていくべきことは何なのかを話し合い、街頭募金を通しての問題の啓発活動をおこなうことや、中学校や高校などへの出前授業を積極的に行い、若い世代に遺児の問題について関心を深めてもらうというようなプランがだされました。
2日間の会議を通して参加者たちは、遺児問題の解決を目指す団体の一員であるという自覚が芽生え、運動を前に進めるリーダーシップが向上した様子でした。
この会議の企画準備や進行を担った、学生募金事務局北陸エリアマネージャーの佐藤さん(大3・本会大学奨学生)は後日の取材に、「2日間の議論を通して、それぞれの参加者が遺児や親に障がいがある子どもたちの問題について理解を深め、どんな社会を目指すべきかを言語化することができました。東海・北陸エリアの一人ひとりが運動家としての視点を持つことで、今まで以上に力強く運動を推し進めていく第一歩になったと確信します」と感想を語ってくれました。
学生募金事務局が主催する「全国募金リレー2022」も、10月1日から後半日程が始まります。今回の会議での気付きや学びが街頭募金本番に活きることが期待されます。愛知県での募金は11月12日(土)、岐阜県と三重県での募金は11月19日(土)に実施予定です(北陸での募金は前半日程に実施済み)。