「こころの居場所」
活動レポート 2018.04.23
2018年3月11日 東日本大震災から7年が経ちました。
大災害に遭遇して家族をなくした子とその保護者たち。
同じような体験をした様々な立場、お気持ちの方同士が立ち寄り交流できる「こころの居場所」になれるように、仙台、石巻、陸前高田の各レインボーハウスと、山田町の貸会場でみなさんをお待ちしました。
お墓参りを終えて訪れた小学生とその保護者。新年度から進学や留学などで地元を離れる高校生や大学生。帰省した大学生や社会人。普段からレインボーハウスのプログラムに参加している方に限らず、様々な方がそれぞれのお気持ちで来館しました。
各会場のエピソード
- 「うるさいから来た」と話す保護者の方もいらっしゃいました。
震災関係の報道がたびたび流れるテレビやラジオ。街もどこか落ち着かない印象で、いつも通りに過ごしたいと思っても震災を意識させられます。
- ホールで身体を動かして遊んだり、食堂で黙々とクラフトに取り組んだりする子たち。また、ファシリテーターとの久々の再会を喜び、近況報告をし合う様子も見られました。
- 「14時46分をどうやって迎えようか?」スタッフが参加者一人ひとりに、どう迎えたいかを尋ねます。
小中学生は「わからない」「どうしよう」と答えましたが、前年と同じように外に出て、海の見えるところで黙とうをしました。黙とうが終わると、「こんなに海見えたかな?」「なんか、景色変わったね」と話していました。
- お墓参りを済ませたなどの理由で、ここでは黙とうはしないと決めた方もいます。一度そう決めた方でも、14時46分にサイレンが鳴り響くと、手を止めて耳をすませたり、目を伏せたりする方もいました。
- ある17歳の子にとってレインボーハウスとは「震災を体験した小学4年生に戻れる場所。どんな話も真剣に聞いてくれたり、遊んでくれる人たちがいるから。」と振り返りました。
各会場の様子
震災時おなかの中にいた子どもたちもこの春、小学校に入学しました。
7年の月日が流れ、街の復興も少しずつ進んできました。一方で、心の復興が遅れている、取り残されていると感じると話す方は少なくありません。
今後もレインボーハウスでは、子どもたちとその保護者に対し、継続的な見守りとサポートを行っていきます。