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【春の街頭募金報告】関西エリアの全力|エリアレポート①

3年半ぶりの全国一斉での実施となった、この春のあしなが学生募金。街頭募金は全国約150か所でおこなわれ、各地で大学奨学生やボランティアの方たちが声を上げました。4日間の募金で寄せられたご寄付は6000万円以上にのぼりました。 

 

街頭募金の実施を担う「あしなが学生募金事務局」は、全国を9つのエリアに分けて活動しています。あしなが育英会は各エリアに「エリア担当職員」を置いており、活動のサポートと学生の人材育成を担っています。

そんな各エリアの担当職員が、担当エリアの春の募金の様子を取材しました。第1弾は関西エリアの報告です。

 


 

 
滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山の2府4県からなる関西エリア。約90人の学生が、あしなが学生事務局員として活動しています。この春の街頭募金は34か所で実施し、のべ987人の奨学生やボランティアが参加。1287万3341円のご寄付が、募金箱に寄せられました。その活動の様子を、府県ごとに紹介します。  

滋賀県

滋賀県での募金は、4月22日(土)、23日(日)に、JR草津駅、JR大津京駅、JR彦根駅の計3か所で行われました。

草津駅西口のロータリー前で、募金の第一声をあげたのは滋賀ブロックのブロックマネージャーを務める田中さんです。彼女が初めてあしなが学生募金に参加したのは昨年の7月。その後、友人に誘われたことをきっかけに学生募金を運営するあしなが学生募金事務局に入りました。今では滋賀県内の学生の先頭に立つリーダーとして活動しています。 
田中さんは「夢を持った後輩遺児たちのために奨学金を届けたい」という想いを胸に今回の募金に参加しました。募金を呼びかける彼女の大きな声に、道行く人たちは足を止めて寄付をしてくださります。

2日間で寄せられたご寄付は、県内3か所で計97万8124円。彼女はリーダーとして周りの奨学生たちを励ましながらも、後輩たちの進学のために全力で声をあげました。2日間の募金終了後には、充実した表情を顔いっぱいに浮かべていました。 
 

 

草津駅で募金に立つ田中さん(右)

大津京駅前

 

京都府

京都府での募金は、4月22日(土)、23日(日)に河原町、烏丸、桂駅の3か所で行われました。

 

府内の大学に通う3年生の村上さんは河原町での募金に参加しました。村上さんが募金に参加するのは4回目。昨年夏に府内で実施した際には、記録的な猛暑の影響で実施時間の短縮を余儀なくされました。 
「今年はみんなで力を合わせて力の限りの呼びかけができました。たくさんの人がご寄付をくださり、人の温かさに触れられました」。 
今年は12時から18時までの計6時間開催。思う存分に呼びかけを行い昨年の悔しさを晴らすができたという村上さん。これからの後輩奨学生たちに期待することについてこう語ります。 
「僕らが進学を出来ているのは先輩たちのおかげです。このバトンを絶やさないように後輩たちにも募金活動に一生懸命取り組んで欲しいと思います。今年はまだ秋の開催を残していますが、後輩たちと一緒に頑張りたいです」。 後輩の奨学生たちへの活躍に胸を膨らませ、秋の募金開催へと意気込む村上さんは頼りがいのある上級生に成長してくれました。 

村上さんらの奮闘の結果、京都での募金では2日間で107万6325円のご寄付が寄せられました。

 

河原町で募金に立つ村上さん(左)

烏丸

 

大阪府

大阪での募金は、4月22日(金)の、タレントの西川きよしさんをゲストに迎えてのオープニングセレモニーから幕を開けました。会場となった近鉄大阪難波駅前で、その第一声をあげたのは、学生募金事務局関西エリアマネージャーの里見さんです。 
 

関西の街頭募金の第一声をあげる里見さん(右から2番目)

 
「私の母は筋ジストロフィーという難病を患っており、あしなが奨学金がなければ大学も高校も行くことができませんでした。私だけでなく、関西2府4県では現在1778人の子どもたちが、あしなが奨学金を受けています。子どもたちが明るい未来を歩むことができるよう、街頭募金に臨みます」という呼びかけから、大阪、そして関西での春の街頭募金がスタートしました。 
1986年から毎年募金の応援に駆けつけてくださっている西川きよしさんは、「将来は世の中の役に立とうと、頑張っている子どもたちのための活動です。ご協力をお願いします」と、およそ15分に渡って、募金を呼び掛けてくださいました。 
 

そして迎えた4月29日(土)、30日(日)の街頭募金本番。府内では天王寺駅、大阪上本町駅、京橋駅、大阪難波駅、JR吹田駅、高槻駅、千里中央駅、池田駅、枚方市駅、箕面駅、茨木駅、樟葉駅、泉ヶ丘駅の13か所で、支援を呼びかける声が響きました。 
 
京橋駅での募金の責任者を務めたのは、学生募金事務局大阪北ブロックマネージャーの日髙さんです。日髙さんが大学に進学したのは2019年4月。昨年度は1年間休学し、あしなが海外留学研修でフィリピンに行っており、学生生活は5年目となります。今や少ない、コロナ禍前の街頭募金を経験している学生の一人です。多くの乗り換え客が行き交う京橋駅前で誰よりも大きな声を上げ、「ここ大阪には、全国47都道府県の中で最多の奨学生がいます。彼らの進学を支えるため、大阪のみなさんのご協力をお願いします」と訴えていました。 

 

 

京橋駅での募金の第一声を上げる日髙さん(中央)

 
大阪府での募金では、2日間で505万5894円のご寄付が寄せられました。この結果に、大阪南部と和歌山県を担当地域とする阪和ブロックのブロックマネージャーを務める川野さんは、「たくさんの人の支えのおかげで、全国一斉開催の募金を復活させることができました。募金をしてくれた方、ボランティアスタッフのみなさん、いつも支えて下さるあしながさん、そして一緒に募金に臨んだ仲間たちに感謝の気持ちで一杯です」と語ってくれました。

 

天王寺駅・大阪阿部野橋駅前(左は川野さん)

千里中央駅前

樟葉駅前

池田駅前

兵庫県 

兵庫県での募金は4月23日(土)と24日(日)に、姫路駅、加古川駅、明石駅、元町駅、三ノ宮、六甲駅、六甲道駅、JR住吉駅、JR芦屋駅、西宮北口駅、JR尼崎駅の計11か所でおこなわれました。  
 
兵庫には、本会が阪神淡路大震災遺児の心のケアのために建てた「神戸レインボーハウス」があり、県内でのあしながの知名度は非常に高いです。そのため、募金活動にボランティア参加して下さる学校も多くあります。 
六甲道駅前での活動にボランティアとして参加した、六甲学院中学校1年のHさんは、「自分が募金に参加することで、助かる人が増えたらと思い参加を決めました。多くの遺児に支援が届いたら嬉しいです」と、一生懸命にリーフレットを配っていました。 
 

 

「よろしくお願いします」と元気な声をだしてリーフレットを配るHさん

 

六甲駅での募金に立った大学2年生の中務さんは、「支援が必要なのに、奨学金を受けることが出来ていない子どもたちがまだまだいます。この現状は、絶対に変えていかなければなりません」と力強い言葉で、支援を呼びかけていました。

 

六甲駅での募金に立つ中務さん(左)

 
兵庫での2日間の活動では、455万2883円ものご寄付をいただきました。西宮北口駅前での募金に立った、兵庫東ブロックマネージャーの西村さんは「一緒に募金を呼びかけてくれたボランティアスタッフのおかげもあり、多くの人々に遺児の現状を知ってもらうことができました。遺児家庭への理解が広がったことが嬉しいです」と話していました。 

 

明石駅前

元町駅前

JR芦屋駅前

三ノ宮

 

奈良県 

奈良駅での募金は、4月22日(土)、23日(日)に、近鉄奈良駅と生駒駅の2か所で行われました。なかでも近鉄奈良駅は、興福寺や奈良公園など奈良の主要な観光スポットを訪れる観光客が多く利用する駅です。駅前の行基像噴水広場は、外国人観光客でいっぱいです。さらに、楽器の演奏や大道芸の披露を行うストリートパフォーマーも目立ちます。そんなにぎやかな状況のなかで、奨学生たちは行き交う人に懸命に募金を呼びかけます。 

「私たちの呼びかけに足を止めて寄付くださる方がたくさんいました」。 そう語るのは3年生の宮内さん。風が強く肌寒い2日間でしたが、道行く人の温かさに触れて感謝の気持ちでいっぱいになったそうです。 
奈良での募金で寄せられたご寄付は2日間で95万2374円。宮内さんをはじめとした奨学生たちは、募金箱に寄付いただいた方々に大きな声で感謝の言葉を伝えていました。 
 

 

近鉄奈良駅で募金に立つ宮内さん(左から3番目)

 
和歌山県

和歌山県での募金は4月29日(土)、30日(日)に、JR和歌山駅前にて行われました。参加した事務局員の中には、学生募金事務局のトップである谷口和花菜事務局長の姿もありました。 
「自分だけではどうすることも出来ない、でも誰を頼っていいのか分からない、自分は大学に行くことができるのか、進学することが正解なのか、そんな葛藤がありました。しかし、私は奨学金を知って、奨学金を受けることが出来たおかげで、今大学に進学し、困っている子どもを助けたいという将来の夢を追うことが出来ています。」 
自身の経験をもとにした彼女の懸命な呼びかけに、多くの方が足を止めて募金箱にご寄付をしてくださいました。 
「人の温かさに触れることが出来ました。一緒に募金活動を行った他の学生たちもやりがいを感じていました」。 
寄せられたご寄付は2日間で25万7741円。事務局長を務める彼女は多くの県での募金に参加しますが、多くの方の優しさに触れた和歌山県での募金は彼女にとって印象に残ったようでした。 
 

 

和歌山駅で募金に立つ谷口さん

和歌山駅前

 
リーダーが泣いた夜 

募金最終日の30日(日)夜、関西エリアの拠点である神戸レインボーハウスのホールには、各拠点での活動から帰ってきた学生募金事務局のメンバーたちの姿がありました。集まったご寄付の処理や募金箱などの資材片付けを終えると、4日間の振り返りが始まります。 
 
ステージに上ったエリアマネージャーの里見さんの目には、大粒の涙が溢れていました。「無事に4日間が終わって本当に良かった。みんなが全力で頑張ってくれて、本当に嬉しかった」。関西34か所での活動に、のべ987人が参加。30835枚のリーフレットを配り、1287万3341円のご寄付を集める。この大きな活動を率い、まとめ上げることは容易いことではなく、多くの悩みや苦労がありました。それでも「後輩遺児たちの進学の夢を守るためには、この街頭募金が欠かせない」と準備を続けてきたのです。奮闘努力を重ねたリーダーに、メンバーたちから大きな拍手が送られました。 

 

 

 
 
 
春の街頭募金は終わりましたが、夏の大阪のつどい(関西の高校奨学生を対象としたサマーキャンプ)や秋の街頭募金に向けて、学生たちの奮闘は続いていきます。その活躍にご期待いただき、一層の応援をよろしくお願いします。

 

 

 

4日間の街頭募金を終えての一枚。がんばった!

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