あしなが学生のトップリーダー
あしなが育英会の大学奨学生を中心に組織されるあしなが学生募金事務局。今年は3年ぶりに街頭募金を「全国募金リレー」という形で復活させており、日々学生メンバー達が活動に勤しんでいます。
そのメンバーのトップに立つのが事務局長で、今年度は中京大学4年の寺本龍正さんが務めています。
全国募金リレーのスタートセレモニーで、第一声をあげる寺本さん(2022年5月13日、新宿西口)
寺本さんは高校2年生の時に病気で父を亡くしました。父の死後、家族の経済状況は悪化。2人の妹たちを優先して大学に進学させたいという思いから、自分自身の大学進学を諦めていました。しかし、当時の担任の先生にあしなが育英会の奨学金制度を紹介され、奨学金を受けて進学することを決意したといいます。
2019年10月、大学生になった寺本さんは、初めてあしなが学生募金に参加しました。そこで見た、誰かのために一生懸命声をあげる先輩の姿。自分もこんな人になりたいと思い、学生募金事務局のメンバーになることを決めました。
昨年度は東海エリアの代表を務め、今年度は「1人でも多くの遺児が明るい未来を描き、進学という夢を果たしてほしい」という思いから、事務局長に就任しました。全国の学生の先頭に立って、声をあげつづけています。
玉井義臣本会会長と(2022年5月13日のスタートセレモニー後に)
大学生活を通してのテーマは、誰かのために本気で頑張ること。
そう話す寺本さんは、今週末11月19日(土)に、遺児や親に障がいがある子どもたちのために、三重の四日市駅前で、本気で支援を呼びかけます。
5月に始まった「全国募金リレー」のたすきが、寺本さんが所属する東海エリアに渡ってきたのです。先週末11月12日(土)は、愛知県の金山総合駅での募金に立ちました。
あしなが学生のトップリーダーとして日々奮闘する寺本さん。
「コロナや値上げによってさらに苦しい生活を強いられている遺児家庭や障がい者家庭。そんな生活の中でも、学びたい、進学したいと思っている遺児は確かに存在している。その子たちに進学という夢を、希望を届けるため、私は声を上げます」と、19日の三重県での募金への意気込みを語ってくれました。