NHK「クローズアップ現代+」に取り上げられました
東日本大震災で親をなくした子どもたちを対象に、仙台、石巻、陸前高田の被災地3ヵ所に設置されたレインボーハウスで行っている心のケア(グリーフサポート)について、NHK「クローズアップ現代+」に取り上げていただきました。
記事では、3つのレインボーハウスを統括する西田所長が、本会が震災遺児を対象に昨年の秋に行ったアンケートの結果で浮かび上がった遺児たちの現状や、レインボーハウスの今後の取り組みなどについて話しています。
アンケートの「亡くなったり行方不明になっている親についての自分の気持ちを誰と話すか」という質問に対し、「話さない」と回答した子どもは3人に1人。また、震災から10年がたち、なくなった親への不在感が強くなっていることも見てとれます。
タイミングがよければ、話したいというのも、分かってきているので。関わり続けるというか、「あのね」って言えるような相手として居続けることを、今後も続けていった方がいいだろうなって、いま思っているところですね。
レインボーハウスでは、子どもたちが自分の気持ちに丁寧に触れるうえで、「手助けをする人」がいることの大切さを強く感じてきました。レインボーハウスで行われる心のケアプログラムでは、研修を受けたボランティア(ファシリテーター)が子どもたちの表現の手助けをしています。
家族の間でもなかなか大事なことは触れづらいみたいなところがあるじゃないですか。そこで、3人称みたいなちょっと離れた人じゃなくて、家族みたいにピタっと近い人じゃなくて、その間の2.5人称みたいな、離れていないけど、くっつき過ぎないぐらいの、そして、自分の事を大事に思ってくれているような人との関係性が、すごい大事かなと思うんです。
これからもレインボーハウスは、子どもたちが「あのね」を言える場所で居続けたいと思います。
コロナ禍の今、死別に限らず、様々な喪失感を抱えることは誰にでも起こり得るのではないのでしょうか。これからの時代を生きていくうえで、ヒントになる言葉がたくさん詰まっている今回の記事。ご興味のある方は、ぜひこちらのリンクからお読みください:
“あのね”と言える相手はいますか? ーあしなが育英会・西田正弘さんに聞く【前編】“震災10年”ってなんだろう? ーあしなが育英会・西田正弘さんに聞く【後編】