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何でもできる・諸君の前に敵はいない|玉井義臣より VOL. 9

コラム 2023.03.08

「玉井君、小さくてもいいから、遺児たちが切磋琢磨する人づくりの塾、昭和の『適塾』をつくりたまえ」こう勧めてくれたのが、幕末に蘭学塾「適塾」を開設した緒方洪庵の曾孫にあたる緒方富雄先生(血清学の世界的権威)。「心、それが人間を人間にする」という先生の教えから「心塾(こころじゅく)」と名付けた学生寮が生まれました。

 

以来、心塾では、「暖かい心、広い視野、行動力、国際性」を兼ね備え広く人類社会に貢献する「考動人(考えて動ける人)」の育成を目指し切磋琢磨しています。

 

2月12日「あしなが心塾(東京・日野市)」と「虹の心塾(神戸市)」の卒塾式が同時に行われました。 コロナ禍での集団生活は苦労と苦難の連続でしたが、多くのあしながさん、かけはしさんのご支援のおかげで、巣立ちの春を迎えることができました。

 

心塾での教育に心血を注いできた玉井義臣(本会会長、心塾塾長)の「式辞」をすべてのあしなが奨学生へのはなむけの言葉として、ご紹介します。

 

~卒塾式 式辞より~

ご卒業、ご卒塾おめでとうございます。

塾生活は大変だったでしょう。団体生活というのは楽しいことばかりではありません。しかし、読書をし、感想文を書き、あるいはあるテーマに基づいて人の前で話をするなど、様々な教育カリキュラムを皆さんはこなしてこられました。嫌々やらされたかもしれないけれど、いつの間にか身になっているこれらは、あなた方にとって大変な貯金になると思います。その訓練をこなして、努力された皆さんに敬意を表したいと思います。

 

これからいろんな場でその力を試されることになると思いますが、その体得した読書力あるいは文章作成力やスピーチなど、伝達する力を更に鍛え上げていただきたいと思います。

 

人生は自分が真正面から立ち向かい、それをこなしていくことで、力がどんどんついていくものです。社会というのは苦労もありますが、取り組み次第で、こちらががっちりと受け止めて勝負をすれば、そんなに難しいものではないと私自身は思っています。大げさに言えば、「何でもできる」と。私は諸君の前に敵はいない、どんなことでも戦い抜いて勝利を得る人間になられたと思います。ぜひ頑張ってください。

 

私は1969年に一番初めの奨学金を出しました。ボランティア学生や団体、君たち自身、あるいはあしながの職員は一生懸命募金集めをしてきました。そしてその何百倍・何千倍・何万倍の応援をくださるあしながさんがずっと支えてくれました。このことだけは、生涯忘れないでください。これは素晴らしい運動ですので、感謝すると同時にお互いにそのことを讃え合って、君たち自身も街頭に立ったことを忘れずに、今後何があってもその社会への恩返しと、何かできることを社会に向かって生涯続けてくださるようにお願い致します。本当におめでとうございました。

 

あしなが育英会会長・心塾塾長 玉井義臣

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