卒業しても、離れていても、自分らしくいてもらえる居場所
2022年3月、各地のレインボーハウスに遊びにきていた子どもたちが小学校、中学校、高校の卒業を迎え、新たな進路へ一歩踏み出しました。レインボーハウスの仲間たちと共に、「またね」を伝え合う時間を持ちました。
「つどい」オンライン交流会@あしながレインボーハウス
あしながレインボーハウスでは3月26日(土)、宿泊プログラム「全国小中学生遺児のつどい」(以下つどい)の登録家庭を対象に、オンラインで交流会を開催しました。
毎年3月のつどいでは、中学校を卒業する子どもたちを送り出していますが、コロナ禍の影響でつどいは2年ほど休止しています。昨年と同様、対面で会うことは難しいと判断し、オンラインで卒業生と一緒に時間を過ごすことにしました。
当日は、前半と後半の2部構成で実施。前半は、2020~2022年の春に卒業を迎えた子ども5人と、同学年の子どもを持つ保護者4人、ファシリテーター4人が参加しました。
レインボーハウスで大切にしている「自分の大事、相手も大事」。「自分や周りの人を大事にするって、どういうことなんだろう?」をテーマに、子どもと保護者で分科会に分かれ、それぞれが自分の頑張っていること、一緒に住んでいる家族のいいところや感謝していることについて考えて、共有する時間をとりました。普段は自分ができていることに目を向ける機会は少ないですが、高校生活や育児で忙しくても、自分や家族を労わる時間を日常のなかでも作れたらと願います。
後半は、他の学年の子どもと保護者も合流。事前に参加家庭やファシリテーターの皆さんから集めた、「○○○〇大丈夫!」というお題の卒業生への応援メッセージ入りの写真をつなげた「メッセージリレー動画」を一緒に鑑賞しました。
「笑っていれば大丈夫!」
「失敗しても大丈夫!」
「レインボーハウスでの出会いがあったからきっと大丈夫!」
なかなか直接会えない状況でも、新たなスタートを切る子どもたちへたくさんの心温まるエールを届けることができました。中学校を卒業しても、離れていても、レインボーハウスは子どもたちにとって帰ってこれる、安心で安全な場所であり続けたいと思います。
「卒業生を送る会」@神戸レインボーハウス
神戸レインボーハウスでは3月27日(日)、「卒業生を送る会」をレインボーハウス及びオンラインを使用しハイブリッド型で開催しました。レインボーハウスのしだれ桜は満開で、子どもたちの門出を、保護者の方たちのこれまでの日々の歩みを、お祝いしているかのようでした。
中学3年生3人、高校3年生1人、卒業生のお祝いに、子ども5人、ファシリテーター5人が参加。久しぶりに会う子どもたちの成長した姿に、ファシリテーターやスタッフは胸が一杯になり、終始温かい雰囲気に包まれていました。レインボーハウスでの思い出話や、子どもの時のこと、自分のこと、新生活への期待や不安、「これまで・今・これから」のこと、様々なことを共有しました。保護者9人も集いました。コロナ禍で会うことが難しかった中、お一人おひとり、今のことや子どものこと等、お気持ちを共有する時間となりました。
幼稚園の頃からレインボーハウスに遊びに来てくれていた中学3年生は「私にとってレインボーハウスは全て」とレインボーツリーにメッセージをつるしてくれました。そして、「ありがとうございました」と帰り際にスタッフやファシリテーターにお礼を伝えるその表情は頼もしく、彼ら一人ひとりの思いや、彼ら自身の輝きを感じました。 参加できなかった子どもたちも終わり際に、顔を見せに来てくれました。
いつでもそばに
幼稚園や小学生の頃から知っている子どもが高校生や専門学校生・大学生、自分が選んだ途へ。大切な一人ひとりの門出や節目、迷いながら歩んでいくその途に、レインボーハウスが存在できることを幸せに思います。いつでも「こんにちは~。あのね~。」と話しに来てもらえる、自分らしくいてもらえる、そんな居場所でありたい、そう思います。