人生の節目をレインボーハウスの仲間と一緒に
2021年3月、各地のレインボーハウスに遊びにきている子どもたちが各々の節目を迎えました。
小学校、中学校、高校の卒業を迎え、新たな進路へ一歩踏み出す子どもたち。
ファシリテーター、スタッフなど、レインボーハウスで遊んだ仲間たちと共に、過去・現在・未来を想い、繋がりを大切に、「またね」を伝え合う時間を持ちました。
3/21(日)「卒業生を送る会」を開催@神戸レインボーハウス
神戸レインボーハウス(兵庫県神戸市)では、2021年3月21日、「卒業生を送る会」を開催しました。
オンライン・オフラインを繋いで実施されたこの会には、中学3年生3名、高校3年生4名、ファシリテーター7名が参加し、レインボーハウスでの思い出話や、子どものころのこと、自分の夢や将来のことなど、おしゃべりに花を咲かせました。
保護者のなかには、今日までの想いが溢れて涙する方もいました。ある保護者は、「子どもが成長し、子どもとともに節目を迎えられた。だからこそ子どもが巣立っていった後の自分の人生を大切にするために生きていこう」という今の想いをお話してくれました。
会の終盤には、卒業生がレインボーハウスへのメッセージを「レインボーツリー」につるしてくれました。
「大学生になったらファシリテーターとして帰ってくるよ!」
「しんどい事やつらいことがあっても忘れる事ができる楽しい場所」
「人のつながりの大切を気づけた所」
「私にとってレインボーハウスは第2の家」
そんなメッセージを残して、みんな「また来るね~」と笑顔で帰って行きました。
神戸レインボーハウスに集まった参加者と画面の向こうの参加者たちをオンラインでつないだ=神戸レインボーハウス
想い出の写真は選びきれないほど
メッセージツリーを作る卒業生たち
3/28(日)「全国小中学生遺児のつどい」
登録世帯を対象にオンライン交流会を開催@あしながレインボーハウス
あしながレインボーハウス(東京都日野市)では、2021年3月28日(日)にオンライン交流会を開催。
宿泊プログラム「全国小中学生遺児のつどい」(以下、つどい)に登録している世帯を対象としたこの会には、全国から参加者が集まり、ファシリテーターやスタッフ合わせて総勢44名の一大イベントとなりました。
今回のオンライン交流会は2部構成で、第1部は2020年と2021年の春に卒業を迎えた子どもたちと保護者を招待し、「卒業」をテーマに語り合う時間です。
子どもたちのグループは卒業を迎えた今の気持ちや進学することへの期待と不安、レインボーハウスでの思い出について、保護者のグループは子どもの節目を迎えた「これまで」を振り返りながら、「これから」について想いを馳せました。
第2部からは卒業生以外の仲間たちや保護者も加わって、「卒業」や「春」をテーマに装飾を施した館内を巡るオンライン「レインボーハウスツアー」と、卒業生へのはなむけの言葉と再会を願うメッセージを繋いだ「メッセージリレー動画」の上映会を開催。
レインボーハウスツアーではファシリテーターの2人が案内役となり、つどいでの思い出や子どもたちとのエピソードなどを交えながら、あしながレインボーハウスの今の様子を伝えてくれました。施設内の様子が映し出されるたび視聴していた参加者たちから、その場所での思い出やコメントなどがチャット上に書き込まれ、オンラインツアーは取っても盛り上がりました!
その後に上映したメッセージリレー動画は約12分。たくさんの後輩たちや保護者、ファシリテーターの方々から写真や動画を提供していただき、心温まるメッセージが詰まった作品となりました。
交流会の最後では、卒業生一人ひとりが自分の言葉で今の気持ちを語りました。
「レインボーハウスは安心できる場所。またつどいに参加したい」
そう話す子どもたちはとても柔らかい表情で、みんなで「またね!」を伝え合う素敵な時間になりました。
オンライン交流会の参加者たち
こころの居場所に
死別を経験した子どもたちは、痛みと共に成長し、歩んでいきます。
その歩みは様々ですが、その過程における同じような経験をした仲間やファシリテーターとの出逢いが、彼らが歩んでいくための力となります。レインボーハウスはそんな彼らの「こころの居場所」の一つとなりえるのかもしれません。
子どもたちや保護者のみなさまが「いつでも安心して繫がることのできる場所」、その一つに、レインボーハウスがなれればと思います。