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馬に癒されて、とてもいい思い出が出来たよ ~11月レインボーハウス報告~

レインボーハウス 11月の活動報告
 

あしなが育英会の心のケアの拠点であるレインボーハウスでは、親との死別を経験した子どもと保護者のためのプログラムを定期的に開催しています。

 

11月は、日帰りプログラムや宿泊プログラムに加えて、他団体の協力で、屋外での体験プログラムやアートワークショップなどの特別なイベントも開催しました。普段はできない体験を楽しんだり、遊びやお話を通して亡くなった人について口にしたり、様々なかたちで自分の気持ちを表現している様子が見られました。

 

レインボーハウスでのケアプログラムへの参加を希望される方は、本記事末尾のフォームからお気軽にお問い合わせ下さい。

あしながレインボーハウス(東京)

全国小中学生遺児のつどい

 

あしながレインボーハウスでは、11月3日(金・祝)から5日(日)の3日間、宿泊プログラム「全国小中学生遺児のつどい」を開催。全国各地から11世帯の子どもと保護者が参加しました。

 

初日の夜は、好きなデザインの包装紙を使って、家族に想いを寄せるためのノートを作りました。できあがった世界でひとつだけのノートを、うれしそうに周りの人に見せる子どももいました。

 

ノート作りに真剣に取り組む様子

 

2日目の昼食は、みんなでわいわい、タコスを作りました。タコスミートや野菜、チーズなど、好きな具材を好きなだけトルティーヤに乗せておいしく食べました。

デザートには、あしながレインボーハウス自慢のピザ窯で焼いたマシュマロも登場し、子どもたちは大興奮!

 

みんな大好き 焼きマシュマロ

 

2日目の午後は「おはなしの時間」。前夜に手作りしたノートに、亡くなった親とどんな一日を過ごしたいか、自由に描きました。親が好きだったこと、成長した今だからこそ一緒にしたいこと・・・。なかには、雑誌の切り抜きを貼って、コラージュ風にページを彩る子もいました。

 

手作りノートに、それぞれの気持ちを表現

 

最後の夜は、恒例の「キャンドルタイム」です。参加者やファシリテーターが自分自身の経験やレインボーハウスへの想いを話してくれました。小学生の頃からレインボーハウスに来ていた参加者が、「今度は、ファシリテーターとして自分が支える側になりたい」と話す姿が印象的でした。

 

仲間の熱い想いを聞いて、涙を流す人も

 

 

3日目を迎え、あっという間に帰る時間。「またね!」と笑顔を交わす様子からは、子どもたちがこの3日間で育んだ思い出やつながりの深さがうかがえました。

 

クリスマスを迎える前に… ワンデイプログラム

 

クリスマスをちょうど1か月後に控えた11月25日(土)、日帰りの「ワンデイプログラム」を開催しました。保育園の年中から高校1年生までの幅広い年齢の子どもたちが9名、保護者は6名が参加しました。

 

街が少しずつクリスマスの装いに変わり、賑やかになっていくこの時期は、家族を亡くした経験のあるご家庭にとっては、気持ちが揺れ動きやすい時とお聞きします。そこで、この時期を少しでも心穏やかに過ごせるよう、いつもよりも丁寧にそれぞれの気持ちに触れること、をプログラムテーマにしました。

 

家族写真を眺めながら、亡くなった人の人柄やクリスマスの思い出についてのお話をする時間を持ち、また、自分について考えるワークも行いました。遊びの時間はとてもにぎやかに過ごしていた子どもたちですが、おはなしの時間がはじまると、真剣にワークシートに取り組みます。

 

ワークを通して、自分自身の心と向かい合う

 

 

ワークシートのタイトルは「あなたの“こころ”はどこにありますか?」。“心”のある場所や“心”の色、体への影響などを質問を通じて考えていきます。「どんなときにリラックスする?」、「どんなときが悲しい?」などファシリテーターとおしゃべりしながら、シートに色を塗って、気持ちを表現していきました。最後は、和やかにお互いの考えを聞きあうシェアの時間を持ちました。

 

次回のプログラムでは、クリスマスをどんな風に迎えてどのように過ごしたいかを一緒に考えたいと思います。

神戸レインボーハウス

11月12日(日)、神戸大学馬術部のご協力で、「乗馬のつどい」を開催しました。「乗馬のつどい」は、阪神・淡路大震災後に始まり、神戸大学の馬場で行われているものです。26回目となった今年は、子ども12名、保護者8名が参加しました。 
 
レインボーハウスからみんなで移動し神戸大学の馬場に到着すると、馬、ヤギ、犬と、たくさんの動物が迎えてくれ、迫力ある馬の疾走をすぐに見ることが出来ました。

 

子どもたちは、神戸大学馬術部の方にサポートしてもらいながら、一人ずつ乗馬体験を行いました。まずは、 3頭いる馬の中から自分の好みの馬を選び、ヘルメットをつけて、鞍に乗せてもらいます。乗る前は緊張した表情を見せていた子たちも、乗馬中は笑顔になってみんなに手を振るなど、普段出来ない体験を楽しんでいました。

 

 

神戸大学の学生にエスコートしてもらい乗馬体験 

 
今回はさらに、エデン牧場にもご協力いただき、ヤギ、モルモット、うさぎの餌やり体験をさせてもらうこともできました。また、蛇に触ったり身体に巻きつけたりする時間もあり、子どもたちからは大きな歓声があがっていました。 
  

緊張しながらモルモットに餌やり 
 

すべてのプログラムを終えて子どもたちは、「馬に乗れたのが楽しかった!」、「モルモットが可愛かった」など、感想を話してくれました。中には、「神戸大学の馬術部へ進学するために勉強を頑張る」と話す子や、「馬に癒されてとてもいい思い出が出来た」といった声もあり、子どもたちにとって貴重な時間となったことが伝わってきました。

「乗馬のつどい」を通して子どもたちは、乗馬体験だけではなく、多くの人たちの優しさに触れることが出来ました。開催実現のためにご協力いただきましたみなさまに感謝いたします。

 

東北レインボーハウス

仙台レインボーハウスでは、11月11日(土)に「金沢美大ワークショップ」を開催しました。 

金沢美術工芸大学(以下、金沢美大)の学生と三谷産業株式会社のご協力により、2016年に始まったこのワークショップには、「親を亡くした子どもたちが、ワークショップを通してものづくりの楽しみを知り、その技術を自分のものとして活かしていけるようになってほしい」という願いが込められています。 

 

今年は「真空成型で照明作り」、「刺繍風フレーム作り」、「レインボーハウスの看板作り」の3つのブースができました。

 

 

どのワークショップもとても楽しそう!

 

 

「刺繍風フレーム作り」 太さや色、素材を自由に選びながら編んでいきます

 

 

「レインボーハウスの看板作り」 白い板に手形を押すのはちょっとドキドキ

 

 

「真空成型で照明作り」 部屋を暗くして、照明の出来を確認 

 

 

約3時間半、あっという間に時間が過ぎていました。子どもたちは3つのブースを行き来してちょっとずつ体験したり、「刺繍風フレームづくり」に一点集中したり、思い思いの過ごし方をしていました。

 

「レインボーハウスの看板作り」では、手や足に塗料を塗って白い板に手形や足形をつけるところから始めます。そのあと、刷毛を使って塗料をたらしたり、スポンジでこすりながら色を付けていきました。中には、美大生でも想像していなかった方法を見つけた子も!

 

保護者からも「汚れることや、片づけることを気にして、普段は体験させてあげられないことができて助かります」と言っていただき、今年のワークショップも大変好評でした。

 

レインボーハウスのプログラムに関心のある方へ

あしなが育英会では、次の5か所にあるレインボーハウスで、親を亡くした子どもたちの心のケア(グリーフサポート)活動を行っています。子どもたち一人ひとりのグリーフ(grief:喪失に伴う様々な反応)を支えるため、子どもたちの身体の安全はもちろん、心の安心を感じてもらう環境を大切にしています。

お話を聞いてみたい方、プログラムのご参加を希望される方は、お気軽にお問い合わせください。

 

 


お問い合わせフォーム

 

レインボーハウスでのボランティアを希望される方へ

レインボーハウスでのプログラムには、ファシリテーターと呼ばれるボランティアの方が不可欠です。
一緒に遊んだり、おはなしをしながら子どもたちの気持ちに寄り添います。
2日間の「ファシリテーター養成講座」受講後に、実際のプログラムにご参加いただけます。



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